「長所」と「短所」どちらを見るべき?

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 松下幸之助といえば日本が世界に誇る名経営者。彼の功績といえば松下電器(現・パナソニック)の創業が真っ先に挙げられますが、この他にも「週五日制など雇用条件の向上」「終身雇用など日本的経営の堅持」など数多くあります。そして、中でも大きいものとして、マネジメントや人材育成、さらに人生全般についてなど、現在でも通用する哲学を明示したことが挙げられます。
 今回は松下政経塾で学んだ実業家・小田全宏氏の著書『1分間 松下幸之助 逆境を力に変える不屈の人生哲学77』(ソフトバンククリエイティブ/刊)の中から、松下幸之助のマネジメントについての哲学を紹介します。

■任せておけず自分がやる人は、実力いっぱいの仕事しかできない。
 仕事ができる優秀な人ほど、他の人に仕事を任せられず、「自分がやった方が早い」と何でも自分でやってしまう傾向があります。しかし、どれだけ有能でも一人の力には限りがあります。多数の力を結集しなければ大きな仕事はできません。
 「自分がやる」発想を捨てられるかが、優秀なプレイヤーが優秀な管理者になれるかどうかの分かれ道なのです。

■80%の点数がつけば上等だ。あとの20%は他の援助によって補っていく
 幸之助は仕事に100%を求めましたが、人間は万能ではなく、弱いところが必ずあるものです。そのため、必ずしも一人で100%の仕事ができるわけではありません。
 彼は「80%の点数がつけば上等だ。あとの20%は他の援助によって補っていく」といって、足りない部分は他の人に補ってもらうことで100%の仕事をすることを求めています。

■短所は気にせず、長所だけを見て使う
 これはよく言われることですが、これはとても勇気が必要なことで、実際はどうしても短所が目に入ってしまうものです。
 創業期の松下電器には優秀な人材ばかりが集まったわけではありませんが、それでも成長できたのは人材を見る時に短所でなく長所を見ていたからだと言えます。
 人は信頼されて任されることで思わぬ成長をするもの。幸之助は「この人であれば60%ぐらいはいけそうやなあと思えば、もう適任者として決めてしまうんです」と語っています。
 
■部下に対して適切な追及者になることだ。
 組織の中での仕事の進捗は、いわば上司が部下を「追及」することではじめて可能になります。幸之助自身が「皆さんは、部下に対して適切な追及者にならなければならない。注文主にならなければいかんと思うのです」と語るように、その追及の度合によって部下の成長度合が決まります。
 部下を磨いていくためには、任せた仕事に妥協をしないこと。そのような姿勢があって初めて部下は必死に知恵を出そうとするのです。

 人を育てたり、マネジメントすることは難しい反面、とてもやりがいのあることでもあります。
 人望があり、部下から信頼されると同時に、自分も部下を磨くことができる。仕事をするならそんな上司を目指したいものです。
(新刊JP編集部/山田洋介)



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