9月11日から始まった大相撲秋場所の警備が、一段と厳しくなっている。
 「正面玄関の木戸番には4つ入口がある。親方衆がもぎりをするところです。昨年、暴力団と相撲協会の癒着が問題となって以来、ここには監視カメラが設置されるようになりましたが、実は今場所から国技館に暴力団対策室なるものが設置された。そこには刑事が常駐していて、暴力団員と見られる客が来場すると警備員に連絡が入り、入場を遠慮してもらうことになっています」
 と、スポーツ紙のベテラン相撲記者。

 何も相撲観戦くらいはいいではないかという向きもあろうが、暴力団封じ込めは警察庁の方針でもあり、いわば国策。
 「暴力団排除条例が10月1日から全都道府県で制定、施行されます。自治体によっては、暴力団関係者と会食したり、ゴルフや旅行をするなど、警察が“密接交際者”と見なす行動を取った人物は地元の工事の入札などから排除するケースもあります。相撲協会では、昨年の名古屋場所以来、暴力団関係者の排除が行われていますが、巡業など行っている限り、暴力団とのかかわりはついて回る。暴力団対策室の設置は警察に対しての最大限のアピールといったところでしょう」(スポーツ紙記者)

 実は暴力団対策室では、監視カメラによる監視以外にも、親方衆や力士を対象にした研修も行っているという。
 「暴力団関係者があの手この手を使って市民社会に入り込もうとする手口を微に入り細にわたって、大相撲関係者に講習しているのです。しかし、強制参加ではないので参加者は次第に少なくなっているようです」(前出のスポーツ紙記者)

 完全排除は容易くなさそうだ。