“Android au”を総括? KDDIの2011年秋冬モデル発表会レポート

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「iPhone5発売」報道に揺れる中、KDDIは2011年秋冬モデルのau向けスマートフォン新製品発表会を開催しました。主役はもちろん『iPhone5』ではなく、Androidスマートフォン。WiMAX対応の4機種と女性もターゲットにしたスタイリッシュな端末2機種の、計6機種のAndroidスマートフォンが発表されました。新機種発表の前にはKDDI代表取締役社長の田中孝司氏が昨年10月の『IS03』発表から1年を振り返るプレゼンテーションを行い、発表会は“Android au”を総括するような内容に。「Android au」に代わって、今後のKDDIの動きを予感させる「未来は、選べる。」という新コピーが披露されました。

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●“Android au”の1年を振り返る
1年を振り返る
田中氏はauらしさを表現するキーワードとして、これまで「ワクワク感」というフレーズを発表のたびに使用してきました。この「ワクワク感」をどのように実現してきたかについて、「この1年でやってきたこと」というスライドと共に振り返ります。

昨年10月に発表した『IS03』は、「スマートフォンでもケータイ機能が欲しい」というユーザーに向けて、ワンセグ、赤外線、『おサイフケータイ』、Eメールなどの機能を搭載。2011年の夏モデルでは、ユーザーが「自分に合ったものを選びたい」というニーズにこたえ、グローバルモデルの人気機種、防水・防じん・耐衝撃、スライド10キー、3D、スライドキーボードといったそれぞれに特徴あるモデルをラインアップしています。『INFOBAR』は「もっと自分らしいスマートフォンが欲しい」というニーズ、Windows Phoneは「SNSをもっと使いやすくしたい」「Officeをちゃんと使いたい」「新しいものをいち早く使いたい」というニーズにこたえたものと発表。「スマートフォンを選べる=ワクワク感」というラインアップ戦略であったことを説明します。

さらに「サクサク使いたい」というニーズにWi-Fiアクセスポイントの『au Wi-Fi SPOT』を提供、htcの『EVO WiMAX』でWiMAXスマートフォンを投入したことや、「いろんなWi-Fiデバイスをつなぎたい」というニーズに、『EVO WiMAX』からスマートフォンをWi-Fiルーターとして使えるテザリングを可能にしたことを挙げ、「ネットワークを選べる=ワクワク感」というスマートフォンのネットワーク戦略を説明。

スマートフォンのコンテンツ戦略についても触れています。「もっとコミュニケーションを選びたい」というニーズにこたえる『Skype』『jibe』『Facebook』との連携、「音楽は聴き放題で楽しみたい」というニーズにこたえる『LISMO unlimited』の提供で、「楽しみ方を選べる=ワクワク感」を提供してきたと説明。これらを総合して「お客さまの欲しい未来をかなえたい=ワクワク感」を形にしてきた1年間だったと総括します。

新コピー「未来は、選べる。」
ここで今後のauのコンセプトとして、「未来は、選べる。」というキャッチコピーが発表されました。これは今後『iPhone』も選べるようになることを指すのでしょうか。発表会で田中氏は『iPhone5』発売についてノーコメントを貫いていました。今回発表される2011年秋冬モデルは、「サクサク速いスマートフォンを選びたい」にこたえるデュアルコアCPU搭載機種、「サクサク速いネットワークを選びたい」にこたえるWiMAX対応機種が売り。WiMAX接続サービス『スマートフォン+WiMAX』の月額利用料金525円について、10月から2012年1月まで無料になるキャンペーンを実施することを明らかにしました。

●3D+デュアルコア+WiMAXの『htc EVO 3D ISW12HT』
『htc EVO 3D ISW12HT』を発表
今回の発表ではこのように前置きが長くなりましたが、ここで新機種の発表に移ります。最初に発表された新機種は、htc製で『EVO WiMAX』の後継となる『htc EVO 3D ISW12HT』。10月上旬以降の発売を予定しています。デュアルコアCPU搭載でWiMAX対応のハイエンドスマートフォンで、3D動画・静止画の撮影が可能なツインカメラ、裸眼立体視が可能な3Dディスプレーを搭載するのが特徴です。田中氏はハリウッド映画などの動画コンテンツを端末やHDMI出力したテレビで楽しめる『HTC Watch』のサービスをオススメしていました。

ディスプレー面
背面
ツインカメラで3D撮影が可能
ディスプレーは4.3インチのQHD(854×480)。メインで有効画素数約500万画素のツインカメラ、インカメラに約130万画素のカメラを搭載します。CPUは1.2MHzの『Snapdragon』をデュアルコアで搭載し、バッテリー容量は1730mAh。Android OSのバージョンは2.3.4。テザリングにも対応します。

『htc EVO 3D ISW12HT』主な仕様
サイズ:約W65×H126×D12.3mm
重量:約171g
連続通話時間:約450分
連続待ち受け時間:約320時間
OS:Android 2.3.4
ディスプレー:約4.3インチQHD(854×480)
カメラ:有効画素数約500万画素CMOSカメラ×2
インカメラ:約130万画素
外部メモリー:microSDHCメモリーカード(最大32GBまで)
Eメール:対応
Cメール:対応
テザリング:対応
Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n
Bluetooth:2.1+EDR
カラー:ブラック


●MOTOROLAブランドがスマートフォンに『MOTOROLA PHOTON ISW11M』
『MOTOROLA PHOTON ISW11M』を発表
続いて、MOTOROLAブランドでは国内初のスマートフォンとなるMotorola Mobility製の『MOTOROLA PHOTON ISW11M』を発表します。10月上旬以降の発売を予定。こちらもデュアルコアCPU搭載、WiMAX対応のハイエンドスマートフォン。メールやSNSと連携するウィジェット『MOTOBLUR』は、田中氏も「SNSがスコスコ動く」とオススメしています。

ディスプレー面
背面
キックスタンドが付属
ディスプレーは4.3インチのQHD(960×540)。画面を横置きにして動画などを見られるキックスタンドが付属するのが特徴です。有効画素数約800万のカメラを搭載します。CPUは『Tegra 2』のデュアルコア、バッテリー容量は1650mAh。Androidのバージョンは2.3.4。テザリングにも対応します。

『MOTOROLA PHOTON ISW11M』主な仕様
サイズ:約W67×H127×D12.2mm
重量:約158g
連続通話時間:約530分(検討中)
連続待ち受け時間:約210時間(検討中)
OS:Android 2.3.4
ディスプレー:約4.3インチQHD(960×540)
カメラ:有効画素数約800万画素CMOS
外部メモリー:microSDHCメモリーカード(最大32GBまで)
Eメール:対応
Cメール:対応
テザリング:対応
Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n
Bluetooth:2.1+EDR
カラー:シャドウブラック


●富士通『ARROWS』ブランド初のスマートフォン『ARROWS Z ISW11F』
『ARROWS Z ISW11F』を発表
次は富士通東芝モバイルコミュニケーションズ製の『ARROWS Z ISW11F』を発表。11月下旬以降の発売を予定しています。ドコモ向け『ARROWS Tab』に続く富士通の『ARROWS』ブランド初のスマートフォンで、デュアルコアCPU搭載、WiMAX対応に加えてワンセグ、赤外線、『おサイフケータイ』、防水にも対応する“全部入り”のハイエンドスマートフォンです。田中氏は、画面に表示したテンキー上に手書き入力が可能は『NX!input』の機能がお気に入りとのこと。

ディスプレー面
背面
テンキー上で手書き入力可能
約4.3インチのHD(1280×720)ディスプレーは、720pのHD動画、1677万色のフルカラーに対応。有効画素数1310万画素のカメラを搭載します。CPUは1.2GHzの『OMAP』デュアルコア、バッテリー容量は1469mAh。Androidのバージョンは2.3.5。テザリングにも対応します。

『ARROWS Z ISW11F』主な仕様
サイズ:約W64×H128×D10.1mm(検討中)
重量:約131g(検討中)
連続通話時間:約330分(検討中)
連続待ち受け時間:約290時間(検討中)
OS:Android 2.3.5
ディスプレー:約4.3インチHD(1280×720)
カメラ:有効画素数約1310万画素CMOS
外部メモリー:microSDHCメモリーカード(最大32GBまで)
Eメール:対応
Cメール:対応
ワンセグ:対応
赤外線:対応
防水:対応
おサイフケータイ:対応
テザリング:対応
Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n
Bluetooth:2.1+EDR
カラー:ファインホワイト/ストリームブルー/ライブピンク/ネオブラック


●WiMAX対応で薄型の『DIGNO ISW11K』
『DIGNO ISW11K』を発表
続いて発表されたのは、京セラ製の『DIGNO ISW11K』。12月上旬以降の発売を予定しています。デュアルコアではありませんが、WiMAX対応で薄型のスマートフォンです。ワンセグ、赤外線、『おサイフケータイ』、防水にも対応。ロック画面からすぐに起動する『すぐ文字』、予測変換と連動する手書き入力機能など「日本のメーカーらしく気の利いた機能」(田中氏)を搭載する点が特徴です。

ディスプレー面
背面
ディスプレーは約4.0インチのWVGA(800×480)の有機ELディスプレー。有効画素数約808万画素のカメラと、有効画素数約32万画素のインカメラを搭載します。CPUは1.4GHzの『Snapdragon』MSM8655を搭載し、バッテリー容量は1220mAh。テザリングに対応します。

『DIGNO ISW11K』主な仕様
サイズ:約W65×H128×D8.7mm(最厚部約11.1mm)
重量:約130g
連続通話時間:約420分
連続待ち受け時間:約250時間
OS:Android 2.3.5
ディスプレー:約4.0インチWVGA(800×480)有機EL
カメラ:有効画素数約808万画素CMOS
インカメラ:有効画素数約32万画素
外部メモリー:microSDHCメモリーカード(最大32GBまで)
Eメール:対応
Cメール:対応
ワンセグ:対応
赤外線:対応
防水:対応
おサイフケータイ:対応
テザリング:対応
Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n
Bluetooth:2.1+EDR
カラー:グラファイトブラック/オリーブグリーン/ブロッサムピンク


●『IS03』の後継機『AQUOS PHONE IS13SH』
『AQUOS PHONE IS13SH』を発表
次は、『IS03』の後継機となるシャープの『AQUOS PHONE IS13SH』。11月中旬以降の発売を予定しています。薄型でスタイリッシュなデザインに、ワンセグ、赤外線、『おサイフケータイ』、防水の機能を搭載した日本仕様のスマートフォンです。メインの液晶に加えて時刻や電池残量などさまざまな情報を表示するメモリー液晶が『IS03』よりパワーアップし、田中氏によると「女性もターゲットにしたコンパクトな“ガラスマ”(ガラパゴススマートフォン)」に仕上がっています。

ディスプレー面
背面
メモリー液晶
メインディスプレーは4.2インチのQHD(980×540)で、メモリー液晶は約2.1インチ(304×56)。メモリー液晶は全7種類の表示スタイルを選択できます。カメラは有効画素数804万画素。CPUは1.2GHzの『Snapdragon』MSM8655で、バッテリー容量は1460mAh。

『AQUOS PHONE IS13SH』主な仕様
サイズ:約W65×H132×D8.9mm(検討中)
重量:約131g(検討中)
連続通話時間:約560分
連続待ち受け時間:約400時間
OS:Android 2.3.5
ディスプレー:約4.2インチQHD(960×540)
サブディスプレー:約2.1インチメモリー液晶(304×56)
カメラ:有効画素数約804万画素CMOS
外部メモリー:microSDHCメモリーカード(最大32GBまで)
Eメール:対応
Cメール:対応
ワンセグ:対応
赤外線:対応
防水:対応
おサイフケータイ:対応
Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n
Bluetooth:3.0
カラー:エアリーピンク/シャドーブラック


●女性向けの『MEDIAS BR IS11N』
『MEDIAS BR IS11N』を発表
スマートフォンで最後に発表されたのは、NECカシオモバイルコミュニケーションズ製の『MEDIAS BR IS11N』。12月下旬以降の発売を予定しています。「BR(ブリリアント)」の名を冠し、イルミネーションを採用した輝くスマートフォンです。田中氏も「はっきり言って女性向け」と、女性に向けた端末となっています。ドコモ向けの『MEDIAS』が薄型を追求しているのに対して、ラウンドフォルムで幅が狭く、女性が片手で操作できるサイズになっています。ワンセグ、赤外線、『おサイフケータイ』、防水に対応。

ディスプレー面
背面
イルミネーションが特徴
ディスプレーは約3.6インチのWVGA(800×480)。有効画素数約808万画素のカメラと有効画素数約32万画素のインカメラを搭載します。CPUは1.4GHzの『Snapdragon』MSM8655、バッテリー容量は1300mAh。イルミネーションは20パターンから選んで設定できます。

『MEDIAS BR IS11N』主な仕様
サイズ:約W59×H119×D11.9mm(検討中)
重量:約125g(検討中)
連続通話時間:約390分
連続待ち受け時間:約230時間
OS:Android 2.3.5
ディスプレー:約3.6インチWVGA(800×480)
カメラ:有効画素数約808万画素CMOS
インカメラ:有効画素数約32万画素
外部メモリー:microSDHCメモリーカード(最大32GBまで)
Eメール:対応
Cメール:対応
ワンセグ:対応
赤外線:対応
防水:対応
おサイフケータイ:対応
Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n
Bluetooth:4.0
カラー:ブリリアントピンク/シフォンホワイト/ラグーンブルー


●au間の通話無料プランなど発表相次ぐ
『プラン Z シンプル』を発表
このほか、端末ではWiMAXと3Gの両方に対応したWi-Fiルーター『Wi-Fi WALKER』、企業ユーザー向けでWiMAXと3Gに対応する7インチタブレット『ビジネスタブレット -TOUGH- ETBW11AA』、携帯電話3機種を発表。スマートフォン向けアプリでは、スマートフォンで撮影した写真をWiMAX経由で自宅のパソコンに自動転送する、『Eye-Fi』と連携したサービス『au one Photo Air』、写真を利用したコミュニケーションを促進するプリインストールアプリ、ネット上のニュースやトレンドをまとめて紹介するプリインストールアプリを発表。

サービス関連では、トレンドマイクロなどのセキュリティ関連ソフトをバンドルした『安心セキュリティパック』を月額315円、2011年末まで無料で提供することを発表したほか、携帯電話向けアプリ200社500サイトがスマートフォン版のアプリを提供すること、緊急地震速報、緊急通報位置通知、緊急速報メール、災害用伝言板がスマートフォン全機種に対応することが発表されました。

料金プランに関するインパクトある発表が、9月28日から提供する『プラン Z シンプル』。こちらは、基本使用料が月額980円で、1時から21時のau携帯電話への国内通話が無料、au携帯電話へのCメールが24時間無料となる料金プラン。今後、通話によるコミュニケーションを促進する“ともコミ”のプロモーションを展開していくことを発表しました。

発表会は最後にふたたび「未来は、選べる。」のコピーを映し、ユーザーの「選べる自由」を提供していくことを強調。デュアルコア、WiMAX対応とよりハイスペック化した“Android au”をアピールするのではなく、「未来は、選べる。」を今後の方針に打ち出したことは、やはりAndroid以外の選択肢が増えることを予期させるのですが、実際はどうなるのでしょうか。アップルが『iPhone5』を正式発表するまでその答はお預けということになりそうです。