ピクチャ 14
バルセロナのソシオ総会が、カタールファウンデーションとの5年間のユニフォームのスポンサー契約とカンプ・ノウでの禁煙を承認した。

バルサは今季、カタールファウンデーションのロゴをユニフォームの胸に付けるようになったが、これにはソシオ総会で承認を得る必要がある。そのため、事後承諾の形で投票が行われた。112年のクラブ史上初めてユニフォームの胸のスペースに広告を入れる決定は、ジョアン・ラポルタ前会長やヨハン・クライフ元監督らから強く批判された。しかし、総会では697名が賛成し、反対はわずかに76名、36名が棄権だった。

サンドロ・ロセル会長が率いるクラブの理事会は、昨季1300万ユーロほどの損失を出し、4億2000万ユーロの負債を抱える深刻な財政難を考えると、スポンサーシップ締結は不可欠と主張、これが認められたことになる。カタールファウンデーションの契約は5年契約で、1年3000万ユーロ(約31億円)という巨額なものとなっている。

クラブのハボエル・ファウス副会長は、「かなり大きな経済的影響」のある条件を受け入れるしかなかったと語っている。

2006年にラポルタ前会長はユニセフと契約を結び、クラブは初めてユニフォームの胸にクラブ以外のロゴを入れることになった。しかし、これは広告収入を得るものではなく、逆にユニセフに毎年150万ユーロを提供するもの。つまり、国連児童基金のロゴをつけ、子どもの人権を守る意思表示をすることで、バルサはクラブのイメージアップを図ったわけだ。今季、そのロゴは背番号の下にひっそりと置かれている。

また、カンプノウの全面禁煙に伴い、バルセロナ所属の医師は、FIFAが「スタジアムでの禁煙」キャンペーンを張り、全世界のスタジアムを禁煙にするよう働きかけてほしいと訴えた。禁煙措置については、538名が賛成、89名が反対、39名が棄権だった。


カタールファウンデーションとは、天然ガスマネーで急速に発展したカタール政府の組織の一つ。ハマド首長夫人が創設し、中東域で最も質の高い高等教育の環境を、カタール国民および近隣諸国に提供し、これら地域、また湾岸諸国に利する人材の育成を目的とする、非営利組織。カタールはこうした組織を使って、世界での知名度を上げるべく世界的な企業へ投資したり、買収したりしている。

カタールファウンデーションのHPではバルサとのパートナーシップの説明もある。