「婚活ビジネスの現場にいると、男性は年収、女性は年齢が、結婚相手として求められる重要な要件になっていることを感じる」

 この言葉は、結婚情報サービス「オーネット」のマーケティング部長・西口敦氏が、書籍『普通のダンナがなぜ見つからない』のなかで語ったものです。このように、婚活中の男女は現実的な条件ばかりに目がいきがちになり、「愛」については置き去りにされる場合がしばしばあるのです。

 そんななか、アクサ生命が「女性の愛の値段」を調べるアンケートを実施しました。25〜44歳の働く独身女性(全国)に、結婚相手への理想の年収を聞いたところ、平均の理想年収は552万円という結果がでました。その次に、「愛する人に求める年収は」と聞くと、愛する人なら平均270万円でOKとの答えがでました。その差額をもって、552万円‐270万円=282万円を「愛の値段?」とこの調査では解釈しています。

 こうした調査は聞き方ひとつで回答者の解釈が大きく変わるので、西口氏はアクサ生命に、この調査の質問票の言葉づかいを教えてもらったそう。

 「心から愛せる相手が現れたとします。その男性の年収が、理想の年収から最低いくらまで減っても結婚することができますか?」これが実際の質問票です。

 つまり、「心から愛する場合の値段分」を具体的に聞いているのです。心から愛するからには、自分も稼いで支えてあげたり、慎ましく暮らせば何とでもなる、という覚悟がそこに見えると西口氏はいいます。

 「結婚が決まった相手は、初めに設定した希望条件とは違うけど、今の私にはなくてはならない人。素の自分でいられる人」オーネットの成婚者インタビューでも、このようなコメントをよく聞くそうです。

 「思い入れ」「共感」「支えあい」、ひいては「愛情」なるものは、一定程度は経済力に勝るということを、婚活者は忘れてはいけません。



『女性の「愛の値段」は282万円?』
 著者:
 出版社:文藝春秋
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