*本記事はWelSelf(ウェルセルフ)代表 南 章行様のブログよりご寄稿いただいたものです。

先日これから就職活動をする学生向けにキャリア系の講演をやった。なんと1時間のプレゼンの後に3時間も質問がつづくという盛況ぶり。8割くらいの参加者がアンケートで最高評価をつけてくれたので、僕としても悦に入っている(笑)

で、本編とは関係ない質問のなかで「よい会社を見分けるためには」という話がでた。たくさんの質問のなかでもこの回答をメモっている人が多かったので、ひょっとすると役に立つかもしれないと思い、その時の回答を書いてみる。

これが「答え」とまでは言わないけれど、こういう視点は持っていたほうがいいかもよ、ということで。



1) 30歳前後の女性社員に「この会社の仕事にやりがいを感じているか」と聞く


30歳前後の女性社員って、結婚&出産を取るかキャリアを取るか、両立させるならどういう人生設計をするのか、といった、なかなかに難しい問題を多かれ少なかれ考える時期にある。当然に、その会社のやりがいや働きやすさ(例えば出産後の復帰しやすさとか)を男性社員の何倍もシビアに考えているもの。

男性だと、学生の前に出れば「真実はどうであれ」自然と自分の会社の良さだとかやりがいだとかをカッコよく語りたいと思うものだが、この時期の女性はたぶん誰よりも「正直な顔」をすると思う。

ここは個人的な経験則なのだけど、女性をうまく活用できている会社って、若者の活用も上手というか、ちゃんと扱っているなーと思うんだよね。だから、女性が「やりがいがある」って言うなら、若手のうちもよい仕事をさせてもらえる可能性が高いのかな、と。つまりは「ちゃんと成長できる機会がある」。

じゃあ若い男性に直接聞けばよいかというと、いやいや、男性はこういう時にカッコつけるからね。間違っても「うちの会社ダメなんだよー」なんて軽々しく言わない。もしいたらすぐにダメ会社認定してもいいかもしれないけど(笑)

だいたい、社会全体として女性の社会進出(って言葉もダサいが・・・)が必要になっているなかで、自社でそれを実践できていない会社が、本当に顧客を理解した商品やサービスを出せるのかなーみたいな素直な疑問もある。社会のニーズに敏感な会社のほうが成長しそうでしょ。

ということで、女性だけでなく男性の学生さんも、女性社員を紹介してくれるように頼んでみてはいかがでしょうか。(紹介できないとか言われたら、それもまた何かのサイン・・・)

2) 転職経験者を見つけて「その会社に入った理由」を聞く



これはシンプルな話。自分の会社しか知らない人が、「うちの会社はいいよー」って言ったって、比較したこともないのにどうやって信じたらいいのって話だよね。

でも、大企業になればなるほどプロパーの社員ばかりが前に出てくる。もちろんその会社のカルチャーを知るのにプロパーの社員と話をするのは大事だけれども、やっぱり他の会社を知っている人の意見も聞いてみたいところ。

学生の段階では、はっきりいって会社の善し悪しなんて簡単に判断つくと思わないほうがいい。判断軸すら持ち合わせていないと言ってもいい。でも、一度会社勤めをしたら格段に会社の見るべきポイントは見えてくるよね。想像じゃ限界があるもの。

ということで、実際に2社以上経験をした人の話を聞いてみよう。

3) 40歳以上のベテラン社員に「あなたが30歳の時と今の30歳の社員、どちらが大きな仕事をしているか」と聞く



これは停滞気味の大企業によくあるパターンだと思うのだけど、事業が成長していて若い社員が多かった時代は30歳くらいでも割りと大きな仕事を任されていた会社が、今となっては年配の社員の比率が大きくなってしまい、30歳になっても未だに下積みの仕事しかさせてもらえないというケース。

これを当たり前だと思っちゃいけない。これを当たり前だと話す30歳の先輩がいたら、相当がっかりしたほうがいい。早いうちから成長できる方がいいよね、やっぱり。業種にもよるけれど、30歳は立派なベテランです、はい。

会社には成長ステージがあるので、その会社の40代の人がすごいカッコいい仕事人だったとしても、その人と同じような成長曲線をこれからも描けるとは限らないんだよね。

でも、そういう40代の人に仕事のやりがいを聞いたって、たぶんいい話しか返ってこない。そりゃいい経験してきたんでしょう。でも、今の若手が同じような経験をしているかどうかはわからない。若手自身、実は上司に比べて小さい仕事しかしていないことを認識していないこともしばしば。

この質問をして、「今の30代の方が大きな仕事をしている」と言えるならたいしたもの。それが真実ならいい話だし、真実じゃないならどうしても「まー、最近の30代とは仕事の種類は違うけど、それはそれで違ったよさがあってだね・・・(ごにょごにょ)」みたいなことになる(かも)。

実際のところなんて答えるかはわからないし、どういう答えだと良いという簡単な話ではないかもだけど、聞いておいて損はない質問かなと思いますー。ポイントは、絶対評価を聞かれたらなんとでも良いことは言えるけれど、相対評価を聞かれた瞬間に、なかなか嘘はつきにくくなるというところかな。

最後に



結局、覚えておく原則としては、誰しも「自分は成功している」と語りたがるバイアスがあるのでそれを少しでも避ける方法を考えるということと、「評価をするには比較が必要」なので時系列比較、他社比較などの軸を持ち込んでみるということ。仕事をしていればこういうバイアスに気をつけるのは当たり前だと思うので、社会人の人がこのエントリーを読んでも「そりゃそうだ」で終わりそうだけど、学生さんにしてみたら、ちゃんとこういうことをできている人は少ないからね。

だから、なんとなく素敵っぽい人に出会って、「最後は人で決めました」とか言っちゃう(笑)(いや、人で決めること自体はいいんだよ・・・ちゃんと評価できているなら) 言い方悪いけど、学生さんをその気にさせるのなんてそんなに難しくないですよ、はい。面接で出てくる人と一緒に働く人は別なことも多いしね。

あとは、「体験は聞くけど意見は聞かない」というスタンスだろうかね、必要なのは。(これは就活以外でもいろんな場面でそうだと思う)
みんな自分を正当化したがるから、転職経験者は転職したほうがいいというし、転職未経験者は転職にはリスクがあるというし、起業経験者は・・・留学経験者は・・・(以下略)。

そんな人から「君はこうしたほうがいい」なんて言われても、真に受けないほうがいい。体験談だけたくさん聞かせてもらって、意見は話半分に。
ということで、これから就職活動をする皆さん、がんばってくださいねー。

(まあ、上記のポイントを言われなくても実践しているセンスがある学生さんなら、内定先を見つけるのは簡単かもね(笑) そもそもやりたいことをどうやって見つけるんだーという本質的な質問は別の機会に・・・学生の知識で一生の仕事なんて簡単に見つかるはずないしさ・・・)

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南 章行
名古屋生まれラグビー育ち。大手銀行、国内大手バイアウト・ファンドを経て、2011年夏から起業準備中。Oxford大学MBAコース終了後、NPO法人ブラストビート、NPO法人二枚目の名刺の立ち上げ/運営にも参画。ロックとお酒を愛してます。
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