中国高速鉄道の死亡事故が発生して以来、中国メディアは日本の新幹線が細やかな整備と複雑な検査により長く安全を保ってきたことを繰り返し取り上げてきた。中国人ブロガーの「老遅」さんは、最近自ら新幹線に乗る機会があったそうだが、その時に感じたことを自身のブログに綴っている。

 筆者は京都から東京に移動する際に新幹線を体験したそうだ。以前から映画などのシーンで幾度も新幹線を見てきたこともあってか、初めて乗ったにもかかわらず筆者は「それほど珍しい感じがしなかった」と述べた。

 新幹線に乗るにあたり、日本人ガイドと雑談するなかで、どうしても中国の高速鉄道のことを触れざるを得なくなったのだが、筆者は「日本人ガイドは中国高速鉄道の速度に驚いてはいたものの、どこか疑いの気持ちを持っていることが明らかに感じ取れた」と述べた。さらに「高速鉄道の多くの技術は日本から学び取ったものなのですよ」と付け加えたガイドの表情には「誇りも感じられた」と述べた。

 筆者は日本人の中国に対する感情には複雑なものがあり、「中国高速鉄道は日本人を驚かせると同時に、新幹線に対する誇りを強めさせた」と述べ、「誇りでも民族精神でもかまわない。生命の安全という最低基準を満たすためにも、日本人のきめ細やかな精神を中国人は学ぶべきだ」と強調した。

 新幹線の印象について、筆者は「座席がとても広く気持ちよかった」と語ったほか、乗務員のサービスにも驚いたそうだ。「終始笑顔で乗車券を確認し、車両を移動する際にはおじぎして『お邪魔いたしました』と述べる」と紹介、あまりのサービスに「複雑な気持ちになった」と率直な感想を述べている。

 さらにもう1つの感想として「乗車券の値段が高い」と語りつつも、筆者は日本人の収入を考えると、乗車券の値段も驚くべきことではないのだろうと綴っている。(編集担当:畠山栄)