2002年に登場したロボット掃除機「ルンバ」。毎年のようにバージョンアップを重ねてきており、現在は2007年に発売された500シリーズが定番として定着していますが、新たに日本の住環境により適応した700シリーズが登場することが明らかになりました。

これは9月14日に行われた「アイロボット ルンバ 700シリーズ発表会」で明かされたもので、この新シリーズは10月から発売が始まるとのこと。


ルンバ700シリーズ | iRobot ロボット掃除機ルンバ スペシャルサイト


会場となったベルサール秋葉原



オープニングムービーではこれまでのルンバの歴史として、これまでの機体が次々に登場。







アイロボットの日本総代理店を務めるセールス・オンデマンド株式会社の木幡民夫社長によると、発売当時は「ロボット掃除機」というものがユーザに理解してもらえず、売れるのは僅かな台数で、それこそ1日に1台も売れない日もあったそうです。


しかし、今やロボット掃除機は立派な市民権を獲得。この10月から、第4世代のルンバを市場に投入することになったとのこと。


「あなたの代わりに。あなた以上に。ロボットが掃除します。」


「高速応答プロセス iAdapt 搭載」


「さらにかしこく、さらに丁寧に。」


「ロボット掃除機はここまで進化しました。」


「任せられる掃除力 ルンバ700シリーズ」


ということで登場した、コレがルンバ700シリーズ。




引き続き、ルンバ700シリーズの特徴について、製品企画室の中西良成室長から解説が行われました。以下は中西室長による説明の内容です。



まず、ルンバを作っているアイロボット社について。アイロボット社というのは名前に「ロボット」と入っているとおりロボット専業の会社で、朝から晩までロボットのことばかり考えています。


企業理念は「CHANGE THE WORLD〜ロボットが世界を変える〜」。いままさに世界はロボットによって変化を迎えつつあり、アイロボット社はさらに世界をどんどん変えていこうとしています。


アイロボット社の製品コンセプトは「3D」。これはDull(退屈)、Dirty(不衛生)、Dangerous(危険)の3つの頭文字を取ったもので、「3Dの仕事をするために人間は生まれてきたわけではない。そういうことはロボットにさせよう」ということ。


地球外探査ロボット ジンギスからロボット掃除機ルンバまで、アイロボット社は色々なロボットを作っています。


アイロボット社の基幹技術は「人工知能 AWARE」。


家庭用や政府・産業向けのロボットを作っていますが、それらはすべて自律型、自分で考えて動いているロボットです。


その中で最も活躍しているのがルンバシリーズ。世界50カ国で500万台以上が販売されています。


新登場したルンバ700シリーズのコンセプトは「かしこく。くまなく。丁寧に。『任せられる掃除力』」。ロボットなので完全に任せられなければ意味がありません。人間のために、人間以上に、いつだってどこだって掃除できる、というのがルンバ700シリーズの掃除力です。


市民権を獲得したとはいえ、普及し尽くしていないのには様々な障壁があります。それは「部屋が狭いからルンバは使えない」「収納スペースが少ないから床にいろいろ物を置いていて、ルンバは使えない」「段差が多いからルンバは動かない」「人間がやった方がきれいになるよね」「丸いロボットじゃ隅っこは掃除できないでしょ」「家具が多いと入り込んで出てこないんじゃないの?」という思い込みです。これを一掃したのがルンバ700シリーズです。




「かしこく」、イスの脚をセンサーで判断して迷わずにかしこく掃除します。「くまなく」、ベッドの下にも簡単に入っていて簡単に出て来られます。「ていねい」、同じ場所は平均して4回走行して丁寧に掃除。これが任せられる掃除力です。


コアテクノロジーとなっているのは、1つが高速応答プロセス「iAdapt」。そしてもう1つが「NEW3段階クリーニングシステム」です。



もともとルンバはセンサーでいろいろな情報を取り入れ、判断していますが、これを高速で処理していくのがiApaptです。人工知能AWAREが脳みそであれば、iApadtは神経系統にあたります。これまでのロボット掃除機はこの神経系統が未成熟でした。これを例えるならばロボコップのようなもの。目で見た情報をロボコップなりの人工知能で考えて、ウィーン……ガチャと動き出す。しかし、本当にやるべきことに対してこれは遅れているのではないかと。ルンバ700シリーズは例えるならば鉄腕アトムです。あたかも人間のように瞬時に判断して小回りのきいた行動を取れる。この違いがロボットとして求められているところではないかと思います。


従来の掃除は「かきだす」「かきこむ」「すいとる」でした。「かきこむ」と「すいとる」が別プロセスなのは効率が悪く、かきこめなかったものは吸い取ればもっと効率がよくなるのではないか。ということで、今回は「かきこみながら」「すいとる」と、2段階目と3段階目が改善されました。この部分は「エアロバキュ」と呼ばれています。

エッジクリーニングブラシがすみのゴミを掻き出し、そのあと大きなブラシが掻き込んで、吸い取る。「それって普通の掃除機、バキューム式掃除機と変わりないんじゃないの?」と思った方、答えはNOです。ルンバの掃除力は、真ん中にあるブラッシングが主に働いています。一般の掃除機は強い吸引モーターが空気を取り込んでいますが、ルンバの吸引システムはあくまでアシスト役です。


ルンバが実現した掃除は、AWAREのもたらしている掃除です。これは「同じ場所を平均4回通ってしっかり掃除」というもの。本来、部屋の掃除はしつこくやらなければいけないものです。粘着式ロールを使って掃除をしたことのある方、ロールを1回通過させたら「取れた」となりますが、そのあと「もっとやろう」とローラーを何度やってもゴミはついてきます。ゴミは目地につまっていたりするので、1度じゃダメなんです。ところが、ルンバはロボットなので掃除をするという究極の目的に突き進んでいきます。これは、人には真似のできない丁寧な掃除なのではないでしょうか。


これがルンバの掃除の一例です。赤い部分は何度も重複して掃除している場所。このように部屋の中を行ったり来たりして、同じ場所をしっかり掃除します。


その他の新機能について、これらはいずれも世界中のユーザーの声をもとに実現したものです。製品としてはルンバはアイロボット社の製品ですが、その進化は世界中のユーザがリードしています。


例えばダブルゴミセンサー。これは従来はピエゾセンサーのみが入っていましたが、このセンサーは主に砂利のようなゴミのみに反応し、日本のゴミの多い綿のようなゴミには反応しませんでしたが、今回は赤外線を使った光センサーを導入、より日本の家庭向きの掃除ができるようになったと確信しています。



ラインナップは3種類ですが、この違いは機能の違いとボディの色味の違いです。我が家(中西さんの家)では770を使っていますが、「漆黒のルンバ」は非常にいいですよ。


先ほども出ましたが、バキューム式掃除機とルンバで明らかに違う点はその消費電力です。ルンバは掃除機に比べて消費電力が1/20。吸引モーターがどれだけ電力を食っているかという違いです。そして、ルンバはだいたい1回で1時間動作しますが、それによる電気代はだいたい1円で、ランニングコストを考えなくてもいいのです。


バキューム式掃除機の排気は何だか「もわーっ」としています。掃除することによって、例えば花粉やカビの胞子を舞い上げてしまっています。しかし、ルンバは排気が少なく、また、わずかな排気もダストカットフィルターできれいです。


ルンバは人を掃除という「3D」から解放する、そういうロボットとしてますますの訴求がはかられています。アイロボット社、セールス・オンデマンド株式会社はそれにむかって邁進していきたいと思っております。


以上が中西さんによる詳しい解説でした。ルンバ700シリーズ発売についてのリリースはこちら。

(PDFファイル)2011年10月7日(金) 新製品 ルンバ700シリーズを発売

引き続き、発表会の後半をお届けします。

・次の記事
2012年度は25万台販売が目標、ロボット掃除機「ルンバ」のマーケティング戦略


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