帝国データバンクが各業界の景況感をまとめた2011年度の業界天気予測によると、人材業界では、人材派遣が分析対象で「雨」となった。前年の「小雨」から悪化した。

 人材派遣は「規制強化の動きから、事務職派遣は引き続き厳しい状況が続く。技術者派遣も震災の影響で回復基調が停滞」と同社は分析している。

 分析対象となった100業界228分野を見ると、「快晴」(3分野)、「晴れ」(7分野)、「薄日」(36分野)、「曇り」(56分野)、「小雨」(40分野)、「雨」(51分野)、「雷雨」(35分野)となった。

 「快晴」は、総合商社をはじめ3分野。総合商社は資源高が追い風となり、各社とも好調な業績が見込まれている。「晴れ」は、建設機械製造、ネット広告、学習塾・通信教育・家庭教師派遣などの7分野。建設機械製造は海外需要や震災からの復興需要、ネット広告は新市場開拓や新技術開発が業績向上のカギになる。

 一方、最も厳しい評価である「雷雨」は、紙・板紙製造、居酒屋チェーン・ビアレストラン、旅行などの35分野。紙・板紙製造は原燃料高や紙需要の低迷、旅行は福島第一原発事故の収拾遅延が理由。

 前年と比較して「改善」したのは51分野、「横ばい」が120分野、「悪化」は57分野となっている。

 同社は「長期化する円高やエネルギー政策の不透明感が、輸出産業の業績下押し要因となり、海外シフト化の動きを強めつつあるほか、福島第一原発事故の長期化やその影響による食の安全問題、さらには原材料価格の上昇による商品・サービスの値上げが家計への負担感を増し、内需のさらなる改善の重しとなるなど、その回復ペースには鈍化の恐れもある」とコメントしている。

 業界天気予測は各業界の生産や販売、売り上げ、収益動向などから景況感を総合的に判断したもの。最も景気が良い状態を「快晴」、以下「晴れ」、「薄日」、「曇り」、「小雨」、「雨」、「雷雨」の7段階で評価している。

人材派遣スタッフの稼動低迷続く、5月は過去最低
人材派遣の適正化で専門業務から自由化業務に変更されてしまったら〜直接雇用、業務委託への移行
派遣法改正の影響で派遣労働者が大量失職か

日本人材ニュースHRN」は人材採用・人材育成の人事専門誌です。