自民党政権下の2006年当時、外務省の佐々江賢一郎アジア太平洋州局長が、日本と韓国が領土権を主張している竹島(韓国名・独島)問題で米国が中立的な態度をとったことに対し、失望感を表していたことが、内部告発サイト「ウィキリークス」が公開した米外交公電で明らかになった。韓国の複数のメディアが報じた。

 当時、日本と韓国の間では、韓国の竹島周辺海域での海洋調査をめぐり緊張が高まっていた。

 報道によると、公開されたのは駐日米国大使館の06年7月3日付公電。佐々江局長は米国側に、韓国を説得し竹島海域での海洋調査を断念させるよう要請したという。これに対し、米国大使は外務省側に自制力を発揮するよう求め、日韓が事態打開に向けた方案を模索するよう促した。

 一方、同年6月18日付の公電には、当時の韓国の羅鍾一(ラ・ジョンイル)駐日韓国大使が米国のトーマス・シーファー駐日大使に、竹島問題を訴える内容も確認された。

 公電によると、羅大使は「日本が独島を自国の領土だと地図に表記していることについて断固反対する」と発言。韓国国民の多くは日本が竹島問題に傲慢(ごうまん)な態度をとる原因は日米同盟の影響だと考えているとし、米国が両国の葛藤に巻き込まれる可能性もあると憂慮したという。

 同公電には、外務省が羅大使に対し、韓国が国際水路機構(IHO)の海底地形名小委員会(SCUFN)に「東海」という海底地名の登載申請を放棄した場合には、日本は竹島周辺での水路測量計画を中断するという秘密提案を行ったとの内容もあった。

 当時の梅田邦夫外務省アジア太平洋州局参事官は、同情報を米国大使館には知らせたものの、日本政府には一部にだけ知らせ情報を「取り扱い注意」に指定したという。

 韓国メディアは、日本が竹島問題に中立的な態度をとる米国に不満を表していたと相次いで報じた。(編集担当:新川悠)