自身の能力を高める“名文の暗唱”

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 「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり・・・」
 中学生の頃、『平家物語』の冒頭の部分を授業で暗唱させられた人は多いだろう。しかし、大人になるにつれ、古典に限らず文章を暗唱する機会は減ってきているのではないか。

 『暗唱術 脳を活性化し、知的生産力を高めるトレーニング』(北岡俊明/著、総合法令出版/刊)によれば、名文の「暗唱」は自身の能力を高めることに役立つという。その効用は4つ。第一は脳の活性化、記憶力の増進。第二は言葉の表現力が高まる。第三は思考力が高まる。第四は英語力が抜群に向上する。この4つの効果は、仕事でも実生活でも役に立つものだ。

 この4つの効用を得るために、著者の北岡氏が提唱する暗唱方法が、歩きながらの「暗唱ウォーキング」だ。有酸素運動によって記憶力も高まり、身体とともに、喉と肺も鍛えられるという。
 しかし、暗唱はすぐにできるようになるものではない。
 本書で紹介されている暗唱の方法は、まず準備として、文章をコピーした紙を用意する。携帯に便利でかさばらないからだ。そして暗唱するときの絶対的な原則は、声に出すこと。声に出すことによって脳を刺激するのだ。そして、繰り返し暗唱し、記憶を深めていく。繰り返し、繰り返し、声に出して暗記する。
 「暗唱」にはやる気と根気が必要だ。本書の中で、冒頭の『平家物語』の暗唱の仕方の例を挙げているので参考になるだろう。

 暗唱習得のための抜け道はなく、王道しかない。最初は記憶できなくても、毎日暗唱を繰り返していると、暗唱に擁する時間が短くなるのだという。
 日本には「素読」という伝統的な勉強法がある。本書には様々なジャンルの名文の暗唱術が載せられているが、自分の好きなジャンルの名文を暗唱してみてはいかがだろうか。
(新刊JP編集部/田中規裕)


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