自身のコンディションを整えるのも難しい4日間だった

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<フジサンケイクラシック 最終ラウンド◇4日◇富士桜カントリー倶楽部(7,405ヤード・パー71)>
 台風12号の影響で2ラウンド36ホールの短縮競技となった、国内男子ツアー「フジサンケイクラシック」。今大会で3連覇に挑んだ石川遼の大会史上初の偉業達成はならなかった。
「石川遼1打速報」で全ストロークを振り返る
 1番、3番とバーディを奪い幸先良くスコアを伸ばした石川だったが、5番でティショットを右の林に打ち込むトラブルを迎える。ここで石川はインテンショナルスライスでグリーンを狙うチャレンジを試みるも、あえなく池ポチャ。攻めの姿勢が裏目に出てダブルボギーとしてしまう。しかし、石川に落胆はなかった。「パーか上手くいけばバーディが獲れる。それだけの勢いが自分にあると思っていた。イチかバチか狙って乗れば優勝が見えるかなという賭けでした」首位と4打差を追ってスタートした身として、勢いをつけるためあえてチャレンジ。結果は賭けに負けたものの、納得の表情で次のホールへ足を進めた。
 しかし、直後の6番でバーディを奪い、もう一度上を目指して行きたいディフェンディングチャンピオンの足がここでピタリと止まる。1アンダーで前半を終えると、得意のINコースでもなかなかチャージがかからない。「15番まで1つでもバーディが来てくれれば変わったかもしれないけど…」16番パー3でティショットを1.5メートルにつけ、ようやくこの日4つ目のバーディを奪ったものの時すでに遅し。17番ではこの日を象徴するように1メートルのバーディパットを外し、18番ではボギー。結局トータル1アンダーでホールアウトし、5位タイで36ホール決戦を終えた。
 中断に次ぐ中断の末に36ホールの短縮競技となった今大会。石川も優勝が決まる18ホールだと自分に言い聞かせてこの日早朝7時からのラウンドに臨んだ。だが、肉体は正直だった。「まだ18ホールしかプレーしていないということが、エンジンのかかりを遅くしてしまったのかな。気持ちと体のコントロールに今日は苦しんだと思いましたね」4日間を戦って優勝へ向かっていくという、普段のリズムとは違う戦いに19歳の体は乗り遅れてしまった。
 石川は今季これで6度目のトップ5フィニッシュ。勝ちきれない試合が続いている。「まったく心配することない。優勝するための準備は整っています」。ショットもパットも技術的に不安はない。勝つためになにが足りないのか。それは今季初優勝を達成したときに答えが出るはずだ。
【最終結果】
優勝:諸藤将次(-6)
2位:マーダン・ママット(-3)
3位T:キラデク・アフィバーンラト(-2)
3位T:小田孔明(-2)
5位T:石川遼(-1)
5位T:薗田峻輔(-1)
7位T:伊佐専禄(E)
7位T:岩田寛(E)
7位T:ベ・サンムン(E)
7位T:星野英正(E)
11位T:藤田寛之(+1)他5名
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