最近、街中でよく耳にする「かわいい!」という言葉。洋服が“かわいい”、髪型が“かわいい”、注文した料理が“かわいい”、お部屋のインテリアが“かわいい”、などなど。“かわいい”の幅がとても広くなったように感じます。ある辞書によると、“かわいい”とは小さいものや弱いもの、幼いものに心惹かれる気持ちや、愛情を持って大事にしてあげたいという気持ち、無邪気、憎めない、子供っぽい、などの意味があり、本来は大人や目上の人に対して使う形容詞ではありませんでした。しかし今では“かわいいおじいちゃん”という使い方をするなど、かつては「上から目線」だった言葉が、あこがれの気持ちをもった「褒め言葉」となったようです。花屋時代、お客様のご注文で一番多かったのが 「かわいいイメージの花を」というものでした。私がそのイメージに合わせて選んだ花を見て首を傾げられ、この花ではなくあちらの花を、とご自分でお選びになり、出来上がった花束に満足して帰られたものの、私としてはとても“かわいい”というイメージとはかけ離れたものだったことを思い出します。
イメージというのはその人が持つ「個性」で、同じものに対してもつイメージはその人によって違います。たとえば赤という色は“情熱”“愛情”といったイメージが一般的ですが、その人の今までの経験や印象深い出来事により、たとえば赤は恐怖の色だったり嫌悪の色だったり、ということもあると思います。お客様に対しては自分のイメージを押しつけてしまうのではなく、いろいろな幅を持たせたイメージを提案できるように、さまざまな知識を持ち、情報を収集し、そしてお客様とのコミュニケーションの中で“イメージ”を作っていかなければいけないな、と気づいたエピソードです。
「気づく」というのはとても大切です。トマトは夏の野菜ですが、今では1年中手に入れることができます。ただ、旬の野菜をそれ以外の時期に食べるということは光熱費などがかってしまうため、旬の野菜を旬に食べることはエコにつながる、という野菜ソムリエのお話を聞きました。なさけないですが、改めて気づいた次第です。