書店と出版機能が一体化した新形態の書店「SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(シブヤパブリッシング&ブックセラーズ=SPBS)」が、この秋「企画塾」を開講する。

 SPBSは、プレジデント社で編集者として働いていた福井盛太さんが、「人と物と情報が行き交い新しい知性が生まれる書店」として2008年にオープン。店内には透明のガラス1枚で仕切った編集スペースがあり、書店を訪れた客はガラス越しに本の作り手や打ち合わせ現場など、編集部の「生」の姿を見ることができるのが特徴で、これまでに作家、フォトグラファー、デザイナーなど、若い才能の発掘に注力してきた。

 2年ほど前からは、「編集の魅力を伝えたい」とワークショップやスクールを開催してきたが、この秋、あらゆる仕事に活かせる「企画脳」を作りあげるための講座をスタートする。

 塾長を務める福井さんは、「他の企画スクールは、企画の考え方、企画の発想法を重点的に教え、どちらかというとクライアントのお金で企画を実現する"企画の仕掛け人"を作ることに主眼がおかれている。しかし、これでは大企業の経済成長は右肩下がりなのにコンサルタントがあふれている世の中と同じこと。もちろん、仕掛け人も大事だが、自分の権限と責任で企画を世に送り出す"実行者"もどんどん育っていかなければと思った。でなければ、世の中の企画が広告的なものに画一化されてしまう」と話す。

 そのような観点から、福井さんが掲げるキーワードは"実践"。「企画の仕掛け人を作るのではなく、企画を考え、資金を集め、実行できる人物の育成を目指す」とし、自分の言葉でプロジェクトを語ることのできる講師を中心に、今回のプログラムを組んだ。

 全8回のカリキュラムは、以下の通り。

【カリキュラム】
第1回(9月18日)  「企画とは何か」
福井塾長の「企画」に対する考え方をレクチャー。レクチャー後、受講生との懇親会。

第2回(10月2日)  「書店(小売り)プロジェクト」
ケース1/SPBSプロジェクトの発想の原点、発想を実際のビジネスへ落とし込む方法などを解説。経営数値も公開し、「ビジネスとして成り立つ」企画を考え抜く力を身につける。

第3回(10月16日)  「出版プロジェクト」
ケース2/雑誌「SWITCH」を発行する出版社スイッチ・パブリッシングの新井敏記社長を招き、「SWITCH」プロジェクト発足の経緯とビジネスモデルを解説。

第4回(10月30日)  「広告プロジェクト」
ケース3/広告プロジェクトの具体事例を挙げ、企画立案方法などを学ぶ。
ゲスト講師 徳田祐司(canaria代表)

第5回(11月13日)  「問題解決型広告プロジェクト」
ケース4/クライアントと消費者のコミュニケーションデザインを円滑にするため、どのような問題解決を図るかを、具体例を交えて学ぶ。
ゲスト講師 嶋浩一郎(博報堂ケトル代表)

第6回 (11月27日) 「webプロジェクト」
ケース5/Webサイト構築プロジェクトの企画発想法、具体例をゲスト講師から学ぶ。

第7回 (12月11日) 「企画発表」
SPBSを舞台にして何ができるか。受講生がそれぞれの「企画」 を発表する。

第8回(12月18日)  「企画講評」
受講生から発表された「企画」に対する講評を行う。


 「12月に発表された受講者の企画については、アイデアの独創性、企画の実現可能性、予算面などからの採算性から検討し、最も優秀だと事務局が判断した企画はSPBSで実施していただく」(福井さん)

 「企画塾」の詳細、申し込み方法はSPBSのホームページで確認できる。応募締め切りは2011年9月10日まで。


【関連リンク】
シブヤパブリッシング&ブックセラーズ







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