中華街やみなとみらいだけが横浜じゃない! 辛口の横浜批評

写真拡大

 中華街、みなとみらい、赤レンガ倉庫、元町・山手、横浜F・マリノス、横浜ベイスターズ…デート、ショッピング、食事、スポーツ観戦など、家族でもカップルでも楽しめる街、横浜。
 そんな神奈川県横浜市の良いところ、悪いところも丸裸にしてしまうエリアガイドが、『これでいいのか横浜市2』(小森雅人、川野輪真彦、藤江孝次/編集、マイクロマガジン社/刊) だ。横浜市を地域ごとに色分けし、良いところは褒め、ダメなところは皮肉たっぷりに駄目出ししていく。

 本書で紹介されている横浜市の特色を少し紹介すると、冒頭のような「横浜」のイメージが詰まっているのは西区、中区、保土ヶ谷区エリアだ。観光客が多く訪れるのもこのエリアだろう。
 しかし、みなとみらいや中華街だけが横浜ではない。鶴見区、神奈川区エリアの川崎市に近い工業地帯では、「危ない」「汚い」「怖い」という川崎コンプレックス「川コン」の影響を色濃く受けている地域もある。工業地帯ばかり目立つこの地域だが、第一次世界大戦の軍需、戦勝国としての好景気に沸いたこの地に、労働者として沖縄や朝鮮の人々が移住してきた歴史がある。そのため鶴見区には、現在でもリトル沖縄と呼ばれるエリアも存在するという一面もある。
 他にも、住みたい街の上位にランクする青葉区、緑区は、都市開発が進められている東急田園都市線が走っている。田園都市線たまプラーザ駅は、ここ数年で大きく様変わりした。近未来的なデザインの駅舎「ゲートプラザ」を中心に2010年10月に「たまプラーザテラス」が全面オープンし、ショッピング、カルチャーなど、奥様方が満足できる優雅なライフスタイルを提供する。

 横浜市と言っても、地域によって街の雰囲気や特色にそれぞれの個性があり、歴史がある。本書では、都市開発された華々しい地域だけでなく、横浜市の暗い部分、そして行政、開発の問題にもスポットを当てている。
 横浜市好きの人や、今、横浜市に住んでいる人は、横浜市がどんな街なのか、客観的に見ることができる1冊だ。
(新刊JP編集部/田中規裕)


【関連記事】 元記事はこちら
街路の樹木、外国産が多いのはナゼ?
春の醍醐味“公園で読書”のススメ
「大魔神」を通してみる戦後史の中の「特撮」
バカリズム流「地図の楽しみ方」