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カメラ片手に世界を歩き続け、自らが反応するままにその瞬間を写真に記録していくアーティスト、石川直樹の個展「8848」が9月9日(金)より、SCAI THE BATHHOUSEにて開かれる。人類学・民俗学のなどの領域にも関心をもち、行為の経験としての移動や旅などをテーマに写真作品を発表し続けてきた石川が、一度目のエベレスト登頂に成功し、当時の七大陸最高峰登頂の最年少記録を塗り替えたのは今から10年前、23歳の時だ。

写真:© Naoki Ishikawa 2011

二度目となる今回の登山の目的は、エベレストに関するあらゆる事象を見聞きし、自分の目で現在のエベレストをきっちりと記録し、フィルムに刻みつけること。本展覧会では、今回のエベレスト登山中に石川が撮影した渾身の写真が展示される。巨大な氷が突き出るアイスフォール、所々にあるクレバスという深い氷の裂け目、エベレストの頂きを目指す険しい斜面。そして標高8848mの世界最高峰の頂きから俯瞰する世界。眼下に広がる広大なヒマラヤ山脈と雲海、成層圏に近づくにつれて蒼くなる空、近くに感じられる太陽光。これらの写真からは、美しくも厳しい山の力、大自然に向き合った時にのみ感じる畏怖の念、生きることへの力強さが感じられる。自らの精神と肉体の限界に挑んだ先で撮られた作品群から、単なる旅の記録としての写真ではない圧倒的な存在感が伝わってくる。登頂の記録と併せ、山岳民族のシェルパ族が暮らす村の写真などもあわせて展示。人間の生活圏からもっとも遠い極地ともいえるエベレストの麓で、ヤクを飼い、畑を耕し、ひっそりと、たくましく日々を営む人たちの生活がそこにはある。

おそらく「フィルムカメラによっておさめられた最後のエベレストの写真」として、ひとつの時代の終焉を示唆する貴重な記録となるであろう今回の展示。エベレストというあまりにも大きな存在、想像を絶する天空の視界を、確かに感じさせてくれる写真群は一見の価値あり。この機会に是非足を運んでみては。

石川 直樹「8848」
開催日時:9月9日(金)〜10月22日(土) 12:00〜18:00 ※日・月・祝は休廊
会場:SCAI THE BATHHOUSE 東京都台東区谷中6-1-23 柏湯跡
    Tel:03-3821-1144

お問い合わせ先:白石コンテンポラリーアート 金井/久保田 Tel:03-3821-1144

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