就職活動は「ストーリー」で一歩抜け出す

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 「ストーリー」という言葉は、現在のビジネス戦略の中で最もホットなキーワードです。商品や企業そのものを「ストーリー」を使ってブランディングし、消費者の好感や共感を得たり、その「ストーリー」に参加させたりするのです。

 しかし、それはビジネスの中だけに限った話ではありません。
 これからビジネスの世界の荒波に挑もうとしている就活生も同様に、「ストーリー」を意識したセルフブランディングが求められています。つまり、「ストーリー」を上手く使うことで就職活動戦線を抜け出すのです。

 ストーリー就活アドバイザーの上村英樹氏が執筆した『ストーリー就活術』(日刊工業新聞社/刊)は、自分のストーリーをソーシャルメディアや資格などを使って組み立て、履歴書審査や面接を通過するためのイロハを教えてくれます。
 「ストーリー」を組み立てるには、ありのままの自分を伝えることが大切です。ここでは、本書の中から履歴書への自分のストーリーの描き方について紹介していきます。

■自分の隠したい部分をあえて出す
 小説を読んだとき、どのような物語が面白いと思うでしょうか。主人公が完璧超人でミスなし、挫折もなしに任務を成功させていくというストーリーはあまり面白くないのではないでしょうか。
 同じように、上村氏はキズひとつないピカピカの履歴書は他人の共感を呼ばないといいます。採用は人が人を選ぶ作業。履歴書の段階から、どうすれば相手の感情を動かすか考える必要があります。そういうときは、自己PR欄を書くうえで隠したい部分や下駄をはかせたい部分に注目し、本当の自分を出していきます。

■失敗や軌道修正の軌跡を描く
 自分のPRをするときは、時系列に沿って何をしたかを、ただ単に並べるのではなく、ストーリーに沿って並べます。例えば、受けたい会社がアウトドア商品メーカーの場合、「幼稚園のころの家族キャンプ」「高校・大学時代は登山部」などといった具合に、アウトドアとの接点を効果的に並べます。
 そして、そこでの失敗や軌道修正の軌跡、さらには迷いや悩みを経て好きなものを見つけていく過程を描きます。そこには失敗を繰り返しながらも、その道を突き進んでいく、真の自分が映し出されます。

■ソーシャルメディアでリアリティを演出する
 「エゴサーチ」という言葉をご存知でしょうか。これは検索サイトで自分の名を検索にかけることです。同じように、一部の企業では選考中の学生の名を検索し、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアを通して、その人となりを調べることをしているそうです。
 なので、ソーシャルメディアは、履歴書やエントリーシートで書いたことのリアリティを上げるような使い方をしたほうが良いでしょう。履歴書やエントリーシートで嘘を書いても、そこにいけば本当のことが書いてあればすぐにウソがばれてしまいます。だからこそ、なるべく真の自分の姿を履歴書に書くべきなのです。

 『ストーリー就活術』では、「履歴書」のほかに「面接」の場での自分のストーリーの作り方と、そのストーリー要素を飛躍的に高める「資格」について丁寧に解説されています。

 誰しも就職後、力を発揮してくれるかどうかは分かりません。
 だから現在の能力よりも、学べる素地があり、そして何より情熱的で一緒に同じ夢を描けるかを重要視するでしょう。もっと簡単に言えば「好感度」が大切になります。
 一緒に働いて欲しい魅力的な人間であるかどうか。それを企業側は見ているのです。

 また、こういう部分で培ったストーリーの作り方は、おそらく就職した後でもどこかで役に立つかも知れません。
 上手くいかない就職活動の突破口にしたい学生や、これから就職活動をはじめる学生は、「ストーリー」を意識しておくと良いのではないでしょうか。
(新刊JP編集部/金井元貴)



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