早大出身の関取が、78年ぶりに誕生した。角界に都の西北から新風を送り込んだのは、直江改め皇風(きみかぜ)。'09年初場所に初土俵を踏んだ皇風は、2年で関取の座をつかんだ。
 しかし、東京都調布市出身の皇風への化粧まわし贈呈を巡り、ひと騒動があったという。
 「秋場所の番付発表直後に後援会の設立を決定した調布市では、ぜひとも化粧まわしを贈呈したいということになった。そこで後援会会長を務めることになった市長が、地元に因んだものをと、同市に長く住む漫画家、水木しげるの人気作品である『ゲゲゲの鬼太郎』が使えないかと考えたのです。しかし、後援会を通して水木プロダクションにキャラクターの借用を申し込んだところ、色良い返事がもらえなかったのです」(市関係者)

 原因は「調布市側にあった」と関係者は言う。
 「水木プロ側はこれまで、せっかく調布市に住んでいるのだからと仕事のことでいろいろ市に働きかけ、応援してもらおうとした。ところが、市側がことごとくそれを無視してきたんです。水木さん本人はともかく、プロダクションの実権を握る長女としては、それが面白くなかった。そのため、難色を示したと見られます」

 とはいえ、私大の雄、早大からの78年ぶりの関取誕生となれば、調布市としてもおいそれと引き下がるわけにはいかない。
 「慌てた市側は、水木氏の漫画家仲間に仲介を依頼し、関係修復を図った。結果、“ゲゲゲの化粧まわし”は、なんとか実現にこぎつけたようです」(スポーツ紙記者)

 皇風の注目度について、相撲ジャーナリストが語る。
 「78年前に早大出身として関取となった笠置山は頭脳派の力士で、打倒双葉山を掲げ、出羽一門の先頭に立って日夜研鑽に励んだ人物。皇風も先人を見習って、幕内、三役を目指すことになるでしょう。秋場所では、お披露目となる化粧まわしと合わせ、話題となるのは間違いありません」

 師匠の尾車親方が期待を込めるように、“王”の上に“白”星を重ね、王の中の王になれるかどうか。早大関係者も調布市民も、熱い期待を寄せる。