「復興へ 立ち上がろう福島」というテーマのもと、今年も須賀川市で花火大会が開催される

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東日本大震災や福島第一原発事故の爪痕が、未だ生々しく残る福島県須賀川市。そんな同市で、30年以上にわたって行われてきた夏の風物詩・須賀川市釈迦堂川全国花火大会が、今年も8月20日(土)に実施されることとなった。今回の花火大会には「スピード感のある復興を目指す」という、須賀川市の復興に対する姿勢が色濃く反映されているそうで、その開催に至るまでの経緯を、花火大会実行委員会の岩崎智生氏に聞いた。

【写真】大会に対する思いを語ってくれた実行委員会の岩崎智生氏

震災による被害があまりにも甚大だったため、4月の段階では、とても花火大会の準備に取り組める状況ではなかったという岩崎氏。「3月11日の震災で、須賀川市庁舎は大きな被害を受け、立ち入りできない状況になってしまいました。でも、被害はそれだけに収まらず、国指定の名勝・須賀川の牡丹園などの庭園も壊滅的な被害を受け、そして何より、藤沼ダムの決壊によって多数の死者や行方不明者が出てしまいました。私自身も、市内の家屋被害調査に忙しく飛び回っていて、とても花火大会の準備に取り組めるような環境ではありませんでした」。

だが、それから程なくして、須賀川市民の方から花火大会を開催するべきという声が上がってきたという。「市民の皆様から『伝統の灯を絶やしたくない』『こんな時だからこそ実施するべき』といったご意見をいただきまして。市役所の内部からも『自粛ムードを脱却して、一日も早く復興に向けた取り組みをするべき』という声が上がってきたんです。その後、市長を含めた市内有識者による広報座談会が開かれ、正式に花火大会をはじめとする観光事業を再開する方向で、意見がまとまりました」。

こうして無事、開催されることになった花火大会だが、準備にかけられる時間はかなり短くなってしまい、その分、作業は急ピッチで進められたという。ちなみに“復興へ 立ち上がろう福島”というテーマを掲げて開催される今年の大会は、総数1万発の花火が打ち上げられる予定だ。そのなかには、直径500mにまで広がる2尺玉や、コンピューターを用いて音楽に合わせて打ち上げる音楽創作花火、地元中学生の合唱に乗せて打ち上げる復興花火「結 YUI」など、趣向を凝らした演目が満載。見応え抜群の90分になる予定だ。

「須賀川市民一人一人が『被害状況は厳しかったけれど、これだけ早く立ち直り、復興しました!』と胸を張って言えるよう、何としても花火大会を成功させたいです」と話してくれた岩崎氏。東北地方全体の復興にはまだまだ時間がかかりそうだが、この花火大会を通して、一人でも多くの人が生きる活力と再建意欲を取り戻してほしい。【東京ウォーカー】

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