「格付け会社」は本当に信用できるのか

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 アメリカの格付け会社S&Pが、米国債の格付けをAAAからAA+に引き下げたのは今月5日のこと。この一件はアメリカ国内だけでなく世界的に大きな注目を浴び、景気の先行きに対する不安が高まっています。
 しかし、この「格付け会社」、名前だけ聞くととても厳格で、信頼できる機関のように思えますが、実態はそれとは少し異なるようです。

 経済評論家・三橋貴明氏の著書『経済ニュースの裏を読め!〜世界経済編〜』(TAC出版/刊)は第一章全てを使ってアメリカ経済についての解説をしていますが、その中で格付けの信用度についても触れています。

 三橋さんいわく「格付け会社に正しい格付けができるかははなはだ疑問」。
 その理由は格付け会社のビジネスモデルにあります。

 格付け会社は、「格付けする相手」から料金をもらって格付けをします。よく考えるとこれってすごくおかしなことだと思いませんか?
 
 格付けは「評価」です。格付け会社はお金をもらった相手を正当に評価できるのでしょうか。

 ちなみに日本政府は格付け機関に対して自国国債の格付けを依頼したことは一度もありませんが、格付け機関は勝手に日本国債を評価し、格上げしたり格下げしたりしています。
 一般的に国債金利が低いと「国債の価値が高い」ことを意味し、国債金利が高いと「国債の価値が低い」ことを意味します。それにも関わらず、世界最低金利である日本国債よりもイギリス・スペイン・アメリカの国債の方が格付けが上だというのはおかしな話。格付け会社としてS&Pと並んで有名なムーディーズなどは、失業率が20%にまで達していたスペインの国債を、最高格付けのまま据え置いていたという過去もあります(現在は格下げ)。

 『経済ニュースの裏を読め!〜世界経済編〜』には、世界経済を考えるうえで欠かせない知識を、素人にでもわかりやすく解説しています。揺れ動く世界経済のこれからを考える時に、本書は大きなヒントを与えてくれるはずです。
(新刊JP編集部/山田洋介)


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