【うちの本棚】第七十七回 グロイザーX/パンチョス・石綿
「うちの本棚」、今回はダイナミックプロのロボットアニメ『グロイザーX』のコミカライズ作品をご紹介いたします。いろいろな意味でマイナーな本作ですが、個人的にはけっこうお気に入りです。

本作は桜多吾作原作、永井 豪監修のテレビアニメ『グロイザーX』のコミカライズ作品である。永井 豪の『マジンガーZ』、永井 豪・石川 賢の『ゲッターロボ』に続くダイナミックプロメンバーによるロボット作品ということも出来る。原作の桜多吾作自身は「マジンガー」シリーズのコミカライズを担当していたわけだが、なぜかオリジナル作品となる本作の原作コミックは描いていない。

本書刊行当時は『コンバトラーV』『大空魔竜ガイキング』とロボットアニメのコミカライズ作品を立て続けにサンコミックスでは刊行していた。

2クールにわたって放送されたアニメ作品を全2巻で描ききるというのはかなり乱暴にストーリーをはしょる必要もあるだろうが、読み返してみるとなかなかスピード感のある展開で一気に読めてしまった。ただし、描き下ろし作品ということもあってかコマ割りは大きく、特に第1巻では描き込みも感じられない仕上がりなのは否めない。またアニメ作品では毎回登場する敵メカを倒していくという展開だったわけだが、本作ではそのあたりの細かい展開は割愛されている。

第1巻では物語の発端と主人公がグロイザーのパイロットとして活躍を始めるまでを描き、第2巻では一気に敵による日本の征服から主人公たちの反撃までが描かれる。
『マジンガーZ』では人が乗って操縦する巨大ロボット、『ゲッターロボ』では合体変形ロボットとそれぞれ特色や斬新なアイデアが盛り込まれたわけだが、本作では「空爆ロボ」というのがそれにあたる。とはいえアニメ作品自体もそうだったがその特色をどこまで出せたかというと疑問は残る。特に本コミカライズでは飛行形態からロボットへの変形という点だけしかグロイザーの特色は出せていなかったのではないかと思われる(それもどこがどう凄いかといわれれば首をかしげてしまうのだが…)。

コミカライズ作品には、オリジナルとなる原作と合わせてはじめて納得できるところがあったりするものだが、本作においてはアニメ作品があってはじめて活きてくる内容だったのではないかという気がしてならない。

書 名/グロイザーX
著者名/パンチョス・石綿
収録作品/グロイザーX
発行所/朝日ソノラマ
初版発行日/第1巻・昭和51年7月30日、第2巻・昭和51年9月20日
シリーズ名/サンコミックス


【文:猫目ユウ】
フリーライター。ライターズ集団「涼風家[SUZUKAZE-YA]」の中心メンバー。
『ニューハーフという生き方』『AV女優の裏(共著)』などの単行本あり。
女性向けのセックス情報誌やレディースコミックを中心に「GON!」等のサブカルチャー誌にも執筆。ヲタクな記事は「comic GON!」に掲載していたほか、ブログでも漫画や映画に関する記事を掲載中。 

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