哲学者による“読書案内”

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 本を選ぶ時、どのようにしてその本を選んでいるだろうか。
 友人にオススメの本を聞く、新聞、雑誌、ウェブサイトなどの書評やレビューを参考にする、本の裏表紙に書いてある解説を読んで決める・・・等々。どうしたら良い本、面白い本に巡り合えるのか。
 そんなときは読書に親しんできた先人の意見を聞くのも良いのではないだろうか。

 『もし20代のときにこの本に出会っていたら』(文芸社/刊)は、哲学者である鷲田小彌太氏による読書案内をかねた、学生・若い人向けの人たちのための読書論である。
 鷲田氏は「人は知力の過半を読書を通じてえる」と言い、「人間の人間たるゆえんは、言葉をもち使うことができることにある。書物こそ言葉で、言葉だけでできあがっている」と主張する。そんな鷲田氏のお勧めの本とはどのような本なのか?

 例えば、「教養のための読書」では、教養とは「人間がその時代をよりよく生きるために必要な、共通の知識と技術の総体」であると定義し、まず時代小説を読むことを推奨する。時代小説は人間性の宝庫であり、一人前の人間になるために必要なものを身に付けることができるというのだ。
 その中でも鷲田氏が特に学生に読んで欲しいと述べているのが佐伯泰英氏の『居眠り磐音 江戸双紙』シリーズだ。このシリーズに出てくる青年武士・坂崎磐音の姿から、夢中になることの尊さを教えられるという。

 これだけではない。鷲田氏は本書を通して、文学、思想、政治経済、そしてビジネス書に至るまでジャンルを問わず様々な本を紹介しているが、「読書論はすなわち人生論である」という鷲田氏が選んだ本は、新たな読書の道を開いてくれる。
 今まで偏ったジャンルの本ばかり読んできたり、まだ他のジャンルを開拓したいと想っている人ならば、読んでみたいと思う本が見つかるかも知れない。そんなところも本書の特徴だ。たくさんの本の中からあなたに合った1冊が、きっと見つかるだろう。
(新刊JP編集部/田中規裕)



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