10Lまでそろう大きいサイズ専門の婦人服店を、カタログ通販大手のニッセンが、2009年に兵庫県尼崎に出店しました。その店「スマイルランドCOCOEあまがさき店」は、2時間以上かけて三重や和歌山、岡山など他県から駆けつけるお客さんがいるなど、今でも高い人気を集めています。そんな尼崎店は初年度から黒字。2店目(仙台)も含めると、年商は約1億円にもなります。
 
 餌を取るために、群れの中で最初に海に飛び込むペンギンのように、勇気を持ち、失敗を恐れずに立ち向かって欲しいという意味の「最初に飛び込むペンギンになれ!」。この言葉をタイトルにした書籍のなかで、スタイル・スマイル部店舗開発チームマネージャーの岩瀬さんは、顧客に支持される「人・物・器」を店内に揃えたことが、成功のポイントだったと振り返っています。

 こうした大きいサイズ専門の婦人服店は、過去に前例がないものだったので、オープン時には様々な困難に直面。なかでも難航したのは、「等身大のぽっちゃり店員の確保」だったと岩瀬さん。人材紹介会社に打診しても、アパレル経験者は痩せた人ばかり。岩瀬氏は街に飛び出し、ぽっちゃりした体型の女性に声をかけたり、通販サイトで募集をかけたりして、候補者探しに尽力したそうです。最終的には店長以外の6人はすべて素人の店員となりましたが、どの店員も自然と笑顔が溢れる"ぽっちゃりさん"をそろえることができました。そうした方がスタッフを務めることで、大きいサイズ専門店に訪れる女性客は、体の悩みや恋の悩みを思い切って打ち明けることができるのです。

 また、街の婦人服店にはほとんど置かれていない10Lまでのサイズが揃っているだけでなく、そのどれもがかわいらしいデザインで、「大きいサイズ=ダサい」というイメージを覆しました。

 さらに、店内は広々とした通路に高い天井という内装で、圧迫感が少ないように配慮されています。そうした店内はぽっちゃりさんにとっては動きやすく、居心地良い空間になっています。通常の3倍はある広々とした試着室には1台ずつスポットエアコンを配置。そして、試着室の鏡は細身に見える"魔法の鏡"という徹底ぶり。「ディズニーランドを作るつもりで店内を設計した」と岩瀬さんは言います。また、「サイズごとに体にストレスがかかる場所が変わってくる。我々もすべてを理解できていないので、商品を出した後に声を聴きながら改良する作業が欠かせない」とも言うように、同店は今でも改良を続けています。

 
 ぽっちゃりさんを虜にするスマイルランドは、今後も店舗数を増やす予定。近い将来、10〜20店を出す構想もあるそうです。



『日本初「大きいサイズ専門の婦人服店」 成功の秘密は店員の体型にアリ』
 著者:
 出版社:日経BP社
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