長い伝統を持つ「うごく七夕まつり」。今年は8月6日(土)、8月7日(日)の2日にわたって開催/画像提供 / 復興 陸前高田 うごく七夕まつり実行委員会

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3月11日の東日本大震災で最も被害の大きかった場所の一つ、岩手県陸前高田市。その陸前高田市で毎年8月に行われている祭りがある。「うごく七夕まつり」だ。

【写真】陸前高田市の伝統的な祭り、うごく七夕まつり。七夕の飾りつけをした山車で市内を練り歩くのがならわし(写真は昨年の模様)

うごく七夕まつりは陸前高田市高田町で例年8月7日に開催される祭りで、現存する資料の範囲だけでも昭和初期まで遡れるほどの歴史を持つ。全面に七夕の飾りつけをした山車に、笛や和太鼓による囃子組らを乗せ、ロープで引いて町内を練り歩くのがならわしだ。

しかし、東日本大震災、とりわけ津波による被害は大きく、例年通り、祭りを開催するなど震災直後にはとても考えられない状態だった。それでも実行委員会をはじめとする多くの人たちの努力と協力により、今年も祭りの開催にこぎつけることができた。

とはいえ、全てが例年通りというわけではない。例年なら12台が繰り出す山車も、その大半が津波で流されてしまい、今年の祭りに出せるのはわずか3台。しかも、そのうち1台は水没による損傷が激しく、祭りまでに修理が間に合うかどうかだったというが、人々の懸命の努力で修理を間に合わせることができた。そればかりか、震災から祭りまで、わずか半年足らずの間に、通常の半分ほどのサイズだが、新たに山車を2台組み上げたという。今年のうごく七夕まつりは生き残った3台と、小型の山車2台の計5台が登場する予定だ。道路も完全に元通りになったわけではないが、多くの人々の努力により、例年とは異なるものの山車が通るためのルートを確保できた。

そして、この地元の努力に、周囲の多くの人たちが助力を申し出てくれた。今年は例年の内容に加え、復興に向けた各種ボランティア活動が行われる。人気バンド、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル兼ギターの後藤正文らがライブを行うのもその一つだ。また、東京や埼玉に店を構えるラーメン店やカレー店などが、ボランティアとして祭りに参加する。現地のラーメン店スタッフなどとも協力しながら、自前で持ち込んだ食材でラーメンやカレーなどを振る舞うという。こちらのボランティアで中心的役割を果たしているのは“ラーメン王”として知られる石神秀幸氏だ。

「あの震災から半年足らずで再び祭りをやれるというのは本当にすごいこと。人は喜びや楽しさがなければ生きていけない。今回のボランティアも含め、僕たちも復興に向けてできるだけのことをやらせていただきます」(石神氏)。

こうしたボランティアの参加もあって、開催スケジュールも例年から少し変更に。祭りは8月6日(土)が前夜祭、8月7日(日)が本祭と、2日間にかけて開催されることになった。会場は陸前高田市立高田小学校だ。

「ボランティアの中には実行委員会の事務局長のつてから、巡り巡って実現したものもあります。七夕飾りなどは、安城七夕まつりや一宮七夕まつり(※どちらも愛知県の祭り)など、他の七夕まつりからお借りできました。本当に人と人とのつながりがあって、今回このような形で祭りができることに感謝しています」。うごく七夕まつり実行委員会の広報、大友氏は取材に対し、人との縁のありがたさを強調した。

今年はお囃子の体験企画など、外から来訪した人に向けた企画も用意しているという。この祭りを通じて、一人でも多くの人が元気になることを願わずにはいられない。【東京ウォーカー】

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