テレビゲームを長時間プレイして命を落とした20歳

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イギリスに住むゲーム好きの若者が、長時間ぶっ通しでゲームで遊んでいたところ命を落としてしまった。クリス・スタニフォースさん(20)は、テレビゲームを一度に12時間も続けてプレイするほどのゲーマーだった。

コンピューター関係の仕事に就きたいと考えていたクリスさんは、レスター大学でゲームデザインを勉強することが決まっており、倒れた時にはIT関連のアルバイトを探しに職業案内所を訪れているところだった。

その施設の外で友達と会話中、クリスさんは突然後ろに倒れケイレンしはじめた。すぐに救急車を呼んだものの、救急隊員はクリスさんを救うことができず、そのまま息を引き取った。クリスさんの父親であるデイビッドさんの話によると、クリスさんはその前の晩、胸に違和感を感じて一度目覚めたという。心拍数が一時的にかなり低下したものの、すぐに正常の心拍数に戻ったので、彼はベッドに戻ったのだった。

検視の結果、クリスさんの死因は深部静脈血栓症だということがわかった。深部静脈血栓症は、俗にエコノミークラス症候群ともいわれ、静脈に血栓(血のかたまり)ができる疾患だ。血栓は、体のどこででも生じる可能性があるが、もっとも多く起こるのは脚である。

血栓ができる理由は色々存在するが、エコノミークラス症候群の場合は長時間同じ姿勢でいることで脚の血管が圧迫され、血液の流れが悪くなることで生じる。この血栓が静脈を伝って肺動脈に達し血液の流れを止めてしまう疾患を肺塞栓症といい、これを起こすと血液が全身に送られなくなり死に至ることも多い。

クリスさんの場合、12時間もの間テレビゲームをプレイした結果、エコノミークラス症候群に陥り、血栓が肺動脈に詰まって亡くなってしまったのだった。デイビッドさんは、子どもを失った悲しみの中、テレビゲームと深部静脈血栓症の関係についての認識を高めるキャンペーンを立ち上げた。しかし彼は、息子の死の責任がXboxのメーカーにあるとは考えていない。

「世界中にいる子供達はゲームで遊んでいます。でも、ゲームで死ぬ可能性があるなんて誰も思っていません。親だって思っていないのです。」とデイビッドさんは話す。長時間ゲームをすることのリスクを知ってもらい、同様の悲劇が再び起こらないようにすることが彼のキャンペーンの目的だ。

深部静脈血栓症は、ゲームや飛行機でのみ起こる疾患ではない。長時間同じ体勢でいる人なら、誰でもなり得ることなのだ。それが仕事であれ趣味であれ、長時間じっとしていなければならない場合は、ストレッチをしたり、水分をきちんと取って、血栓予防に努めてほしい。

(文:Kanako Otomo)
参照元:dailymail.co.uk(英文)

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