【文春vs新潮 vol.4】 お盆前は週刊誌の気がゆるむのだろうか

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■今週は、両誌のやる気のなさを感じる

週刊文春も週刊新潮も、今週号の誌面づくりにはあまりやる気が感じられない。お盆が近いからなのだろうか。両誌ともに「特大号」(今週号と来週号を合併)を出し、来週は休刊となる。企画、取材、編集、印刷、そして製本という一連の作業を週単位で行うことの難しさと忙しさを考えれば、「一週くらい、ゆっくり休んでください」と両誌の関係者に声をかけてもいいかもしれない。

そうはいっても、特大号としてページ数を増やす目的もあるのだろうが、俗にいう暇ネタがずらりと並んでいるのはいただけない。新潮は「『大和なでしこ』漂流」という特集で、有名な女性らの「溺れかけたり、沈没したり」の人生を22本の記事で紹介している。一方、文春の特集は「重大事件の目撃者 私はそこにいた!」。目撃した第三者が有名人のエビソードを語る記事を40本ほど用意している。

大きめの記事で目立ったものは、新潮は「秋篠宮家『紀子妃殿下』氷のごときミーティング」という皇室ネタ、文春は「長州力 12歳年下の夫人が明かす『DV地獄の10年』夜も襲われ…」というプロレスネタくらいで、若い読者を相手にしていない様子が伝わってくる。また、文春にいたっては、すでに他誌により情報が出回っている「伊良部」と「高岡蒼甫」のネタをネットでいう「まとめ」のようなかたちで報じているが、別のネタはなかったのか。

■グラビアの力

そんななかでも目を引いた小ネタはいくつかあるので紹介していこう。まず、文春の巻頭グラビアに掲載された上戸彩さんの写真がいい。彼女、いつのまにか26歳になり、おとなの女性になったんだなあ、としみじみ思う。「かわいい」の次の段階に入った、ともとれる。同じことは上野樹里さんにもいえて、大河ドラマで彼女を観ていると、どんどん綺麗になっていくような気がするのは筆者だけであろうか。ちなみに、この二人は同年代である。

同じく文春の白黒グラビアは「子役スーパースター列伝」と称して、過去から現在にいたる有名子役の写真を掲載している。昔は、ドラマや映画を観ても子役の名前など覚えていなかったが、最近は違うようだ。芦田愛菜ちゃんや加藤清史郎くん、大橋のぞみちゃんという名前を出すと、知っている人のほうが知らない人より多いのでは。ハリウッド子役も9人が紹介されているのだが、うち4人がアルコールか薬物(もしくは双方)で人生を棒に振っているのがせつない。

新潮は白黒グラビアで、農水副大臣の筒井信隆氏と「年若愛人」をさまざまな角度から撮影したツーショットを5ページにわたって掲載している。よくぞ警戒することもなくこれだけの写真を撮らせましたね、と筒井氏には言いたくなる。夫に30歳年下の愛人がいることについて同紙記者にたずねられた筒井氏の妻は、「わかりません。信じられません。はい」と絶句していたという。すでに週刊誌の定番となりつつある「政治家と愛人」のネタ。政治家の脇が甘くなったから増えたのか、週刊誌の取材力が上がったから増えたのか……。


■原発は自己責任ではない

両誌とも原発がらみの記事を掲載しているが、新潮の養老孟司氏と中川恵一氏の対談がひどい。中川氏の論旨は、「今のレベルの被ばくによってガンが増えることはまずない」のであり、危険を煽ることにより生まれるストレスでガンになることのほうが懸念される、というもの。一方の養老さんは、「そもそも原発そのものが、東京大学に相当責任がありますがね」と言いつつ、自分が最近滞在したラオスでおんぼろ飛行機に乗った経験を何度も取りあげ、放射能を恐れて節制して暮らしても、「飛行機が落ちることも交通事故に遭うことだってあるでしょうしね」と、養老さんにしてはかなりいい加減なことを言っている。

おんぼろ飛行機に乗るか乗らないかは、私たちが自ら判断できる。しかし、原発事故が原因で拡散した(している)放射能により、周辺地域の人びとは知らぬ間に被ばくさせられた。極端にいうと、前者は自己責任といってもいいかもしれないが、後者の責任は国と東京電力にある。これを養老さんのようにごっちゃにして語ってしまうと、結局すべて自己責任という話に行き着いてしまう。この対談で唯一合意できるのは、騒ぎすぎることの弊害くらいであろうか。あとの部分は疑問符だらけの対談であった。

文春の対談は、北朝鮮拉致の蓮池薫さんと足利事件冤罪の菅家利和さんによる「幽閉生活を語ろう」というもの。おふたりが過ごしてきた過酷な日々が、これでもかというくらい語られている。文春の「森喜朗元首相長男の『悲惨な死』」という記事では、「放蕩の限りを尽くし、不肖の息子と呼ばれ続けた男」の半生が紹介されている。7月25日に亡くなった森祐喜氏は享年46。筆者とほぼ同い年であっても、いろんな生き方があるものだと感じた。

新潮のTEMPOというコーナーに、及川光博と檀れいの結婚に関する記事が掲載されているのだが、二人の顔写真の下に書かれた「気味が悪いほど、整い過ぎ」というリードが秀逸。テレビの芸能ニュースでこの件を知ったときに、まさに筆者もそう感じた(笑)。

冒頭で書いたとおり、今週は両誌ともにやる気があまりないので、引き分け。

【これまでの取り組み結果】

 文春:☆

 新潮:☆

(谷川 茂)



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