韓国政府は1日、竹島(韓国名:独島)に近い韓国の鬱陵島を視察しようとした自民党の新藤義孝衆議院議員ら議員3人の入局を拒否した。新藤議員らは9時間ほど金浦空港で待機しながら韓国側の説明を求めたが、入国の目途が立たず、夜の最終便で帰国した。

 新藤議員らの訪問について韓国メディアは「極右勢力の政治イベント」、「日本の挑発が相次いでいる」などと批判的に報道、同国世論は自国政府による3議員への入局拒否措置は「静かな外交からの脱皮」として賛成の声が多い。

 その一方で、新党議員ら3人が午後2時くらいに昼食としてビビンバを注文して食べたことも大きな注目を集めている。報道によると、議員らは在韓日本大使館の職員に頼んでビビンバを購入、帰国する際には補佐らに海苔を一箱買って飛行機に載せるよう指示したと、現場にいた政府関係者が明かしたという。

 韓国メディアは「お土産に海苔(のり)を買って帰るのを忘れなかった」、「独島は日本の領土と叫びながら食事はビビンバ」、「だだをこねて、ビビンバを食べて海苔を購入」などと相次いで報道。「挑発的な行動」をして入国を拒否された議員らが、韓国の代表的な料理のビビンバを食べたのは「意外」、「荒唐無稽」などと皮肉った。

 さらに、政府関係者は「日本議員の自発的に帰国できるよう最大限配慮した」が「韓国政府と空港、旅客らへの配慮がまったくなかった。残念だ」と述べ、空港で騒ぎを起こして、乗客らにも不便をかけたとして新藤議員らを批判した。

 竹島問題をめぐる日韓両国の対立はしばらく続く見込みだ。外務省による職員の大韓航空利用自粛の発表、自民党の議員が鬱陵島の視察を強行したことなどを受け、韓国では「日本の挑発で日韓両国の関係が悪化した」との見方が圧倒的に多い。(編集担当:金志秀)