韓流ドラマが中国侮辱? で炎上、中華料理に関するセリフが怒り買う。

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中国でいま、韓流ドラマの中に登場するセリフが中国人を侮辱していると、ちょっとした騒動が起きている。中国人のプライドを刺激したこのセリフは“単なるドラマでのこと”では済まされず、ネットを中心に炎上している状態だ。

華商網など複数の中国メディアによると、問題となったのは韓国で最高視聴率44.5%を記録した人気ドラマ「神様、お願い」(中国語表記は「愛在何方」/日本でもDVD発売中)のワンシーン。主演男優と女優の2人が、料理について会話しながら食事を楽しんでいるシーンだ。「私たちの国(=韓国)の料理は本当に多様だ」「中国にも多くの料理があるけれど(中華料理の)大部分は炒めたものか揚げたものばかりだよ」。そんなやり取りが描かれており、これが中国人の怒りを買ってしまった。

ドラマの中にこのセリフがあることが中国版ツイッターに掲載されると、瞬く間に転送が繰り返されていき、批判のコメントが殺到。あるネットユーザーは「どうしてこんないい加減なことを言えるんだ」と憤慨し、別のネットユーザーも「中華料理が炒め物と揚げ物ばかりだと言うなら、韓国はキムチばかりだろ」と反論するなど、影響力の大きいドラマが中華料理の誤った情報を流布したと、怒りが収まらないようだ。

また、こうした批判の声に加え、中国版ツイッターやネット掲示板では、炒め物と揚げ物以外の中華料理を列記していく人も。すると、中国の各地方の特色ある料理が無数に書き込まれていき、「えっ、そんな料理もあるのか? 食べたことないぞ!」と、同じ中国人でも驚かされる“中国料理一大名鑑”が完成するという副産物も生まれた。

今回の一件について、ある中国人記者は「韓国ドラマにはしばしば自国の文化を高めようとする意図が見られる」と指摘。また、中国ドラマ「家、N次方」のシナリオライター・胡非子氏は「韓国ドラマや映画にはこうした表現が確かに多い」としながらも、「韓国や日本のドラマには自然と(自国の)文化を視聴者に根付かせる魅力がある」という点は認め、これに関しては「中国は学ぶべきだ」としている。