110513newsgenpatu01.jpgMYLOHASの読者のみなさま、はじめまして。神無月好子でございます!

女子にもわかる原発のギモン」のコーナーで、これからみなさんと、原発に関する様々なギモンを一緒に学び、考えていきたいと思っています。よろしくお願いいたします!

さて、第1回目のテーマは「飲み水」。

仕事柄、水道水に関する不安や質問を多くうけます。大丈夫だ、安全だということばかり政府、東電、保安院、テレビに出ている学者たちは言うけれど、ホントですか? ということで、まずは東京の“水”を例に探っていきたいと思います。

とある日の東京都の水道水の放射能測定結果はこちらです。

110513newsgenpatu04.jpg不検出とありますが、放射能がまったくない、とは言いきれません。

その下に検出限界値というのが書かれていますが、そこに書いてある数値以下は、そこの計測器の能力では計測できませんというということです(※計測時間を長くすれば数値を出せる場合があります)。例えば金町浄水場では、検出限界値が6ベクレル/kgですが、仮に5ベクレル/kgあったとしても「不検出」ということになってしまいます。

また、この検出結果はヨウ素だけでセシウムに関しては記載がありませんし、水道水から放射能が検出されていないと言い切ることはできないのです。

ではどうしたらいいのでしょう?

ペットボトルや宅配などの水を購入することができればいいのですが、買い続けるのが大変、あまり売ってない! という場合もあると思います。そんな方のために、“汲み置いておく”ことを緊急時の対策の一つとしてご紹介したいと思います。

<緊急時の水道水の汲み置き方法>
その方法は、清潔な容器に水を入れ、満タンにし、空気が入らないようにフタをします。冷蔵庫や冷暗所で約1週間ほどおけば、半減期が8日のヨウ素131は半分には減ります。(※放射能には寿命があり、それは「半減期」と呼ばれ、放射能の強さがもとの強さの半分にまで減る時間の長さをいいます。仮に10というヨウ素の量があったら8日経つと半分の5に、さらに8日経つと半分の2.5に…というように減っていきます)セシウムは、半減期が長いので8日では減りませんが、ヨウ素が減るだけでも違いますよね。

規制値や許容量というものは「これだけなら安全ですよ」ということではなく「これくらいならしょうがない、がまんするしかない」という値なのです。そのため、少量の放射能でも危険性を持っていると考えなくてはいけません。

特に放射能の影響を受けやすいのは、乳幼児や、胎児です。そのため、少量でも放射能が含まれている場合、乳幼児や妊婦さんの水道水の摂取はオススメできません。自分で身を守ることができない子どもや胎児は、大人がしっかり守っていきましょう。

仕事、収入、家族構成などそれぞれのライフスタイルがあるでしょうから、水の購入をするか、汲み置きをするかは、最終的には一人ひとりが決めることになります。その判断材料になる情報を提供していけたらと思っています。

110513newsgenpatu02.jpgさて、みなさんが気になっているのが飲み水についての暫定規制値かと思います。

なぜ300ベクレルに定められたの? その基準で本当に大丈夫なの…? そんなギモンを持たれている方も多いはず。これからはその基準値についてお話します。

以前より、日本の食品衛生法では放射能の汚染に関しての規定はありませんでした。しかし、日本の飲料水の緊急時における暫定規制値は、300ベクレル/kg(乳児100ベクレル/kg)が妥当と判断されました。WHO(世界保険機関)のガイダンスレベルでは、ヨウ素131、セシウム134、137の値はそれぞれ10ベクレル/kg(※1)に定められています。(※WHOの基準は通常時の基準であり、緊急時の基準ではありません)それに比べると、日本の300ベクレルというのはとても高い値です。(※1「飲料水中の放射性核種のガイダンスレベル」203ページ参照)

ですが、福島第一原発のような事故があった場合には、飲める水がなくなってしまうということで「緊急時の対応」として設定されたものになります。今後のことを考えればなるべく放射能は取り込まないほうがいいけれど、その前に、飲料水の不足による被害があっては困るということで、定められました。

地球に暮らしていれば、だまっていても誰もが自然放射線を浴びているのですから、それ以上に原発の中でつくられた「人工放射能」なんて余分に浴びないに越したことはありません。

これからは、どうして放射能は危険なのか? ヨウ素やセシウム(放射性物質)とは? などについてもご紹介していきますね。

110513newsgenpatu03.jpgオススメの本


神無月好子(ライター/オーガニックライフスタイリスト)
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kannazukimyouko01.jpg環境や、原発問題をわかりやすく伝えるべく、2007、2008年とGARCIA MARQUEZとstop-rokkashoのチャリティーコラボバックや、2010年には森林保全のmore trees×ANOTHER EDITION×HELLO KITTYのチャリティーコラボバックを展開。今までにない切り口で、たくさんの人に環境をはじめ、原発や、社会問題について執筆中。http://blog.livedoor.jp/sukikokannaduki/


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