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110711nightschool_logo_small.jpgすでに日本でも「ノマドワーキングスタイル」というものが、定着しているようで、あちこちノマド特集記事などが組まれています。

ノマドワーカーの業種はさまざまですが、自営業者(フリーランス)や、会社勤めのデザイナー、エンジニア、記者等がイメージしやすいと思います。しかし、筆者が今まで多くのノマドワーカーと出会ってきた中で気づいたことは、意外にも「一人社長」や社員の少ない小企業の社長がノマドワーカーであるという事実です。

Photo by semaphoria
 

確かに、ノマドワーキングスタイルをとることで、次のようなメリットがあります。

  • オフィスの家賃が浮く(経費節約)
  • 自分の好きな場所で仕事ができる
  • 上司/部下の目を気にしなくて良い
  • PC1つで仕事ができる
  • 交通機関がマヒしても仕事ができる

つまり、経費を抑えたい小規模ベンチャー企業や、勤務時間にしばられていない一人社長にはうってつけといえる働き方なのかもしれないですね。

また、仕事に集中するときばかりではなく、クライアントとの打ち合わせにも役に立ちます。自分のノマドワーキングプレイスを指定したり、あらかじめクライアント企業の近くのカフェ等で仕事をしていれば、無駄な移動時間なくスムーズに商談に入れます。

このような機動性による時間節約やローコストという点が、「オフィスを持つよりノマドワーキングの方が合っている」という判断の理由ではないかと考えます。


また、持ち歩くアイテムも、さまざまなノマドワーカーを観察した結果、興味深い所がありました。ノートパソコンやネットブック、そしてポータブルWi-Fiルーターのようなインターネットに接続するデバイスは基本として、iPhoneやiPad、Android携帯も同時に持っている人が非常に多いのです。

なぜなら、移動中でもメール作業やネット検索、資料の確認などができるスマートフォン・タブレットは、ノマドワーキングをさらに効率的にするために、最適なアイテムだからです。

他にもマウス、PCの盗難防止ワイヤー、外付けHDD、USBハブ、モバイルスキャナー、携帯電話充電用ケーブル、ICレコーダー、手帳等が、ノマドワーカーの携行しているアイテムの代表格です。

中には、ショルダーバッグを2つ持ち、ノートパソコン2台、ネットブック1台、携帯電話各キャリア1、2台ずつ、会社と直通できる緊急電話、デジカメ、さらにそれらをつなぐケーブルが山のようにある上で、さらに上記のアイテムも完璧にそろえている強者も...。

このように、一口にノマドといってもPC1つの軽量級ノマドから、さまざまなアイテムを駆使する重量級ノマドまでおり、行動範囲においても、東京都内、大阪府内など限られたエリアでのノマド、国内各地や、海外のカフェなどでのノマドなど、多種多様なのです。

これら多種多様のノマドの実態を詳しく調査するため、『どこでもオフィス仕事術』著者の中谷健一氏が現役ノマドワーカー達にアンケートを取っています。現在82人に聞いた結果を、ご本人の許可をいただいたので一部紹介します。


最初の質問「ノマドワークの導入はいつ頃からですか」に対して、一番多かった回答は「5年以上前」でした。

意外かもしれませんが、そもそもノマドという言葉はここ2〜3年の間で聞かれるようになったばかりで、それ以前から外で仕事をしている人は沢山いたわけです。そう考えてみると、今でも自分がノマドと自覚しないまま外で仕事をしている人も多いはずなので、今後ノマドワーカーは増えるというより発掘されると見込めます。

次の「ノマドワーキングをする場所は?」という質問では、「カフェ」「ファーストフード」「交通機関の中」「レストラン」という順位になっており、誰でも安く入店できる場所や、長距離移動の際にノマドしていることがわかります。

そして、気になる「ノマドワーキングで得られる効果」については、約9割の人が「アイデア出し・アイデア整理」に好影響があると答えています。

そのほかに、

  • 企画書やプレゼン資料の作成
  • クリエイティブ制作
  • 情報収集

等が非常にはかどる、メリットであるということがわかりました。

自営業者やデザイナー等のクリエイティブ系がノマドワーカーでは多い理由が、この結果からもわかります。また、オフィスで働くよりも、ノマドスタイルの方が

  • すき間時間を有効に使える
  • 無駄な移動がなくなる
  • 電話や社内相談等で作業の中断をしないで済む
  • 居心地の良いところで仕事をする事でクリエイティビティが向上する

と答えています。

一方、デメリットとしては「音声での連絡や打ち合わせ」が環境的にできないという声が多い模様...。この場合は一旦外に出て電話をするしかないですね。

このアンケートの結果、ノマドワーキングの実態とメリットが浮き彫りになってきましたが、まだまだ日本では発展途上の分野です。これからさらに新しいワークスタイルとして注目されるノマドワーキングスタイル、あなたの仕事環境に取り入れてみるのもいいかもしれません。


(林だいゆう)