9日に米国での初防衛戦に敗れたプロボクシングの前WBA世界スーパーバンタム級王者・下田昭文(帝拳)の戦前、報道陣を騒がす"ある疑惑"がささやかれた。

「あいつ来ていなかったよな?」

「でも、記事は出ているよ」

 記者間でささやかれたのは、サンケイスポーツ6月28日の「世界戦の下田&粉川、敵地へ出発」という記事についてだ。 

前日に練習を打ち上げた下田が「僕のボクシングで米国のリングも会場も呑み込みたい」とコメントしたことが掲載されているのだが、この取材現場にそのサンケイスポーツの記者がいなかったという疑惑が持ち上がっているのだ。

「取材に来ていないのに書いたんですかねえ」(別のスポーツ紙記者)

 取材現場となった帝拳ジムの関係者に聞いたところ「サンスポの記者が、取材もしてないのに記事を書いたっていうのは、ちょっとした騒ぎになっていました。ジムのマネジャーが新聞社に抗議したそうです」と語る。

 この件についてサンケイスポーツに問い合わせたが、本稿の締め切りまで回答は得られなかった。

 まさかとは思うが、スポーツ紙記者が現場に行かずに記事を書いていたなら問題ではある。記事には記者名が書かれているが、この記者については実はあるボクシング関係者がこんなことを語っている。

「先日、ボクシング界で問題となった日本ボクシングコミッション(JBC)の内紛の件で、問題のあった安河内剛事務局長がヒラに降格されたんですが、そのサンスポ記者は当初から異様に安河内さんを擁護していたんです。JBCの記者会見では不正疑惑を告発した職員をやたらと責め立てていましたから、ネット上でも"安河内派"なんて呼ばれる始末。それに不快感を持っていた関係者は多いので、もしかしたら取材現場に行きにくくなっていたのかも」

 そのサンスポ記者、最近はあるジムの女性会長を熱心に取材する姿が目撃されている。その会長は試合の裁定を不服としてJBCに対し法廷闘争も辞さない構えを見せているのだという。

「安河内さん不在のコミッションで大きなミスが起きたと報じれば、安河内さん復帰論を後押しできるので躍起になっているんでしょう」(同関係者)

 関係者は「JBCを裁判で訴えるなんていうのは馬鹿げたことで、それを後押しする記事なんて出したら誰も相手にしなくなる」と釘を刺しているが、当の記事は現時点でまだ出ていないようだ。いずれにしろ、ファン不在のJBC内紛はまだまだ尾を引きそうだ。



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