あまりにも破天荒なバスケ漫画

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 「モメンタム」とは良い流れや勢い、はずみなどといった意味を示す言葉だ。
 どんなスポーツにも、そのときの流れや勢いというものがある。チャンスをしっかりとつかまないと自然と相手に流れがいってしまう。それは、スポーツに限ったことではないだろう。
 そんな「モメンタム」をタイトルにしたバスケットボール漫画がある。『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で連載されている『モメンタム』(濱口裕司/作)だ。この『モメンタム』は2011年1月から始まった『週刊少年チャンピオン』新連載ラッシュの第一弾となった。

 ルールを覚えないため、補欠に甘んじている明美中バスケ部3年・名和菊苗は、一人、公園で寂しくバスケの練習をしていた。
 そこへたまたま通りかかったのが、専福高校バスケ部1年・泉宗介だった。宗介は、ルールは知らないが、懸垂ダンクというもろに反則だが奇抜なプレーをする名和の素質を見抜き、「来年ウチで一緒にやろうよ」とスカウトした。そして、1年後、約束通り、名和は専福高校バスケ部へ。しかし、そこで宗介が昨年の試合中に急死してしまったことを知る。
 宗介とともにバスケ部を作ったキャプテンの南京一は、宗介のいないチームに興味はないと全てを終わらせようとし、4対1という無謀な入部テストを実施する。そこに乱入した名和だったが…?

 「高校生」「バスケットボール」、そして「破天荒な主人公」と、スポーツ青春漫画の王道をいく設定。だが、『モメンタム』は画にも作風にも独特なクセがあり、「まっすぐなのに異端」という言葉がしっくりくる。

 コミックス第1巻では、彼らの出会いから初めての練習試合までを収録している。
 勝つためには、行き詰まりや悪い流れを変えるためのきっかけを作れる人間が必要だ。名和は宗介から「将来このチームに最高の“モメンタム”(=良い流れ)をもたらしてくれる」と期待され、スカウトされた。
 破天荒ながらも自然体でチームの閉塞感を崩していく名和の姿は、もしかしたらビジネスの現場にいる人でも参考になるのかも知れない。
(新刊JP編集部/田中規裕)



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