3場所ぶりの通常開催となる大相撲名古屋場所(7月10日初日)は、日本相撲協会にとっては“再出発”の場所となる。

 大相撲の「生まれ変わり」を信じ、懸賞金を出すスポンサーも集まり始めている。その中に意外な顔があった。元関脇・貴闘力の鎌苅忠茂氏(43)だ。

 鎌苅氏は昨年7月に野球賭博問題で相撲協会を解雇された後、焼き肉店を開業。現在は都内に2店舗を経営している。

 6月24日、鎌苅氏は1本6万円の懸賞を15日間毎日かける旨、協会に申し込んだのだが……。

「協会からは“上と相談させて欲しい”と保留され、翌日には“間に合わない”と拒否された。まだ1か月弱も時間があるのに、間に合わないはずがない」(鎌苅氏の焼き肉店関係者)
 
 協会のHPによれば、懸賞金の受け付けは取組4日前。納得できない鎌苅氏は協会宛に質問状を郵送したが、それでも返答は「受け付けない」だった。

 怒った鎌苅氏は“対抗措置”を準備しているという。前出の関係者の話。

「角界をクビになった元力士たちを集め、場所の早い段階で観戦に出向く計画を立てています。4〜5マスを独占し、琴光喜、露鵬、白露山のほか、八百長問題で辞めた力士も集めて10人前後で観戦する」

 かつて本誌で角界の八百長を告発した板井圭介氏(元小結)がそうであったように、誰よりも八百長相撲を見抜けるのは、当の八百長力士である。

 角界を愛するが故の行動か、それとも単なる嫌がらせか。鎌苅氏本人を訪ねたが、海外出張中のため不在。代わって、現役時代からの後援者が答えた。

「貴闘力が純粋な気持ちで応援しているだけだ。現役力士を少しでもバックアップしようと、幕内最初の一番に懸けたいと話している。協会は素直には受け取っておらず、中には“(鎌苅氏と親しい)貴乃花親方の仕掛けではないか”などと言い出す親方もいたようだ」

※週刊ポスト2011年7月15日号




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