いまさらながら、インターネットは毒にもなるし薬にもなる

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まず、ネットをめぐる最近の記事を二つほど紹介しよう。一つ目は「不当請求の相談8倍に、アダルトサイト関連で被害が急増/横浜」という神奈川新聞(2011年7月5日付)の記事だ。

アダルトや不動産、消費者金融などのサイトをたずねた際、トラブルに巻きこまれた……。「2010年度中に寄せられた同様の相談は648件に上り、前年度(78件)と比べて8倍以上に増えた」ことが横浜市消費生活センターの調べでわかった。

最も被害が増加しているのはアダルトサイト関連。「無料サイトをクリックしたら、いきなり会員登録され、高額の請求を受けた。請求画面が消えず、パソコンを立ち上げるたびに出るので消去法を教えてほしい」といった相談が多かったという。


二つ目は「ネットへの不適切書き込み1万件 岡山県内の公立学校4割で確認」という山陽新聞(2011年7月5日付)の記事である。岡山県教育委員会が民間業者に「ネットパトロール」を依頼した結果、2010年度に「児童生徒による不適切な書き込みは1万114件に上り、公立小中高校の約4割で確認された」。

「ネットパトロール」とは、「『学校裏サイト』やプロフと呼ばれる自己紹介サイトなどの不適切な内容を検索」することらしい。件数の内訳は、高校5779件、中学校4276件、小学校58件、特別支援学校1件。中学校の生徒に関するものが「49%も増えており、ネット書き込みの低年齢化」が進んでいると記事は指摘する。

これら二つのトラブルに対し、横浜市消費生活センターは「対処法などについて案内」し、岡山県教育委員会は「情報モラル教育を強化する方針」なのだという。いずれも被害者には何の落ち度もない。悪いのは不正にカネを請求する奴らであり、個人情報を流布したり友人や先生の悪口を書き込む奴らである。

しかし、悪い奴らが巧妙に立ちまわることができてしまうのが「インターネット」なのである。一方、思想・信条・宗教・地域などの壁を越えて、好きなことを好きなだけ表現したり議論することもできるのも「インターネット」である。使い方によって毒にもなり薬にもなるものを「ファルマコン」というが、インターネットはまさにそれだといえる。

理想をいえば、すべてのアダルトサイトは閉鎖され、悪意の書き込みをする輩がひとりもいなくなればいい。だが、それは無理な相談である。私たちに性欲があり、「他者をいじめたい」という消しさりがたい意識があるかぎり、インターネットを「毒」として使う輩はいなくならない。

では、被害に巻きこまれないためにはどうすればいいのか。数え切れないほどの「毒」があること、どんな「毒」があるのかということ、そして「毒」と関わるかどうかは最終的には自分で判断しなければならないこと、これらのことを「インターネットは何でもありなんですよ」という前提で啓発し、リテラシーを身につけてもらうしかない。

ネットでこの記事を読んでいる読者に、こんなことをいうのも野暮な話だが。

(谷川 茂)



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