福島原発の事故処理を目的とした「福島原発行動隊」がこのほど正式に発足した。米誌ニューヨークタイムズは、「危険を冒(おか)して福島原発の事故処理に当たる作業員は大きな尊敬を受けている」と伝えた。環球時報(電子版)が報じた。

 「福島原発行動隊」には6月27日までに400人以上の志願者が集まっており、その中には大学教授から消防員まで、年齢も30代から82歳までとさまざまだが、60歳以上の技術者で構成され、それ以下の志願者は作業にはあたらせない方針だ。

 「福島原発行動隊」の山田恭暉さんによると、志願者はみな純粋なボランティアで政府や国民の金は一銭も受け取らないという。すでに安定した老後を送れる国ではなくなった日本に対し、「最後の力で貢献したい」と山田恭暉さんは語る。

 「福島原発行動隊」は当初、「決死隊」とも呼ばれていたが、山田恭暉さんは「命を捨てることが目的ではない」と強調し、最悪の事態を想定してはいるものの「生きて帰ることが基本」だと述べた。

 「福島原発行動隊」に対し、中国のネット上では称賛の声が相次いでおり、「感動せざるをえない」、「自らを犠牲にして民族の未来を守ろうとするとは敬服する」などといったコメントが記事に寄せられている。(編集担当:及川源十郎)



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