コンビネーション、ヒット率ではドミニクだが、バランスを崩すシーンも多く、ジャッジがユライア有利と取っていることも十分に考えられる。最終回、フライングニーからパンチを連打したドミニクにユライアもパンチを返す。するとドミニクがダブルレッグからバックを奪う。

ユライアは正面を向き、距離を取り直す。再び、テイクダウンを合わせたドミニクにユライアはギロチンを見せる。残り3分、フェイバーコールのなか、ドミニクのテイクダウンが決まる。

立ちあがったユライアは、ここでまたテイクダウンを許すも、瞬時に立ち上がりケージを背にする。カウンター狙いのユライアに対してドミニクも慎重になり、手数が少なくなる。残り1分、両者が荒いフックを繰り返す中、ドミニクがテイクダウン狙いで猛攻を掛ける。最後の10秒、ドミニクのテイクダウン狙いをユライアが切ったところで、タイムアップ。

試合終了と同時に、両手を突き上げた両者。ユライアがダウン気味のダウンを奪った1Rと4R、ドミニクの手数、クリーンヒットが多かった2R&3R。テイクダウン合戦はドミニクが制したが、ユライアも立ち上がり続けた5R。

ジャッジの裁定は――。50-45、49-46、48-47でドミニクに。直後にヒザをついたドミニクは、目に涙を浮かべて「サポートしてくれたファンに感謝したい。ユライアはパンチも速く、ニータップも切られた。神に感謝したい」と笑顔で話し、なぜか青帯を誇示した。

一方、敗れてなおファンの声援を集めるユライアは「タフファイトだった。ドミニクにおめでとうと言いたい。勝ったと思ったけど、僕が裁定はできないから」と、やや目を泳がせながら語った。