「じつは埼玉県出身」という噂がある外国人といえば、デーブ・スペクター。日本のテレビに出演するようになって25年以上がたち、米・ABC放送のプロデューサーという元の肩書を知らない人も多いかもしれません。噂がまことしやかに語られるのは、彼のダジャレのせい。ニッポンのおやじたち顔負けの寒いギャグ。場を凍らせることにかけては、一級品でしょう(失礼!)。

 そんなデーブのギャグはTwitterを通して、東日本大震災後に人々の心を温かくしました。一部に不謹慎だ、という声もありましたが、大勢は「震災後、初めて笑った」「癒された」「感動して泣いた」という声が続出。震災から4日がたった、3月15日ごろから爆発的にフォロワー数が増え、今では28万人超に(2011年6月30日現在)。そのつぶやきをまとめたのが『いつも心にクールギャグを』(幻冬舎)です。

 「こういう時に申し上げるのは何なんですが、いまこそ放送してほしいアニメ→あらいぐまタスカル」(3月14日)
 「こんな時にささやかなギャグですが...ミネラルウォーターの緊急輸出を検討しているアメリカの州→水売り州」(3月23日)
 「いま松尾芭蕉がいたら復興した後にきっと歩くことでしょう→奥の舗装道」(3月27日)

 地震、津波、原発事故。首都圏では計画停電など、予測もしない事態が次々に起こった3月。「平常心」「冷静さ」をもつことの難しさを誰もが実感していました。そんななか、彼は海外メディアからの取材を受ける多忙な日々を過ごしながらも、いつも通りの姿勢を貫いていました。だからこそ、人々の共感を得たと言えるのではないでしょうか。

 現在発売中の雑誌『ケトル』創刊号(太田出版)でのインタビューで、収集した情報やダジャレはエバーノートを使い、オンライン上のメモ帳で管理していると話しています。「余裕がない時はiPhoneにダジャレを録音することもあります」とも。また、Twitterで絶大な人気を集めていますが、ソーシャルメディアより「テレビが好き」と発言。「テレビは瞬間的に何千万人もの人が見るでしょ。やっぱりずっと影響力がある。テンション上がるし、面白くてしょうがないですよ。裏も表も含めて、テレビのすべてが大好きなんだ!」と熱く語っています。



『デーブ・スペクター ダジャレはエバーノートを使い、オンライン上のメモ帳で管理している』
 著者:デーブ・スペクター
 出版社:幻冬舎
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