【熱中症対策】日陰を歩こう

写真拡大

とにかく暑い。短い距離を歩くだけで、汗だくになる。自転車に乗っていても、温風が身体にあたる。やたらと水分を補充するので食欲が減退し、つい麺類ばかり食べてしまう。

「どうなってるんだ、日本の気候は」と思っている人が多いのではないか。

気象庁の定義では、日中の最高気温が30℃を超えると「真夏日」、35℃を超えると「猛暑日」というらしい。昨日は6月だというのに、東京では日中の最高気温が35℃を超える猛暑日となった。全国の様子を見ると、36℃を超えた地域が多数あり、山梨県甲州では38.5℃を記録した。日本が異常な暑さに見まわれている。

筆者は、最高気温の年間の平均最高気温が32℃を超えるカンボジアに12年ほど滞在したが、これだけ暑いと日本にいても「東南アジアにいるのではないか」と錯覚してしまいそうだ。とはいえ、日本のように「熱中症」で多くの人が倒れるようなことはない。年間を通して暑ければ、人びとは暑さに慣れるからだ。

先日、近所の交差点で、おもしろい光景を見た。東京・浅草には、アジア系の人がたくさん暮らし、働いている。ある交差点で信号待ちをしていると、日本人の大多数は日向(ひなた)で信号待ちをしているのだが、暑い国から来たタイ人やインド人は日陰で待っているのである。

暑さが日常となっている国の人は、できるだけ直射日光に当たらないよう心がける癖がついている。うららかな春の日に日光浴でもするのならいいが、猛暑のなかで日向にいても、いいことなんてひとつもない。とにかく、気温が上がったら、歩くときにも、立ち止まるときにも、日陰を選ぶようにしたい。

たったそれだけのことで、紫外線にあたる機会が減り、発汗が抑えられ、身体が楽になるのは確実である。ちなみに、東南アジアの人は、気温が高くても長袖シャツを着ている人が多かったりする。それは、半袖を着て腕を日光にさらすよりも、長袖で腕を日陰にしたほうが涼しいという、暑い国ならではの知恵なのかもしれない。

(谷川 茂)