堀江貴文さん

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ホリエモンこと堀江貴文さんの有料メールマガジンは、堀江さんが収監されても継続すると本人自ら公言されています。このような事が可能なのか、配信元であるメールマガジン配信サービス大手「まぐまぐ」の代表取締役、大川弘一氏に伺いました。

――収監が決まってからメールマガジン(以下メルマガ)の人気はいかがですか?

かえって登録が急増しました。収監確定の際の読者数は約1万人でしたが、それから収監されるまでの間に13,000人まで伸びました。収監中もペースは落とさずメルマガは続けるので、堀江さんとは「外に出てくるまでに登録3万人になればいいね」と話しています。

――収監されてからの運営体制はどうなりますか?

堀江さんのメルマガ編集担当とマネージャーが弊社の発行チームとタッグを組んで更新します。これまでメールでやりとりしていたことを往復書簡で行うだけで、根本的には変わらないですね。読者からの質問をこちらで整理して堀江さんに渡し、コメントを入れて返してもらいます。ただ、刑務所からの手紙は検閲されるので部分的に墨塗りもされると聞いています。

――墨の下に何が書かれているかクイズをしてもいいかもしれませんね。

いいねぇ!(笑)。月に1、2回は堀江さんと面会できるらしいので、毎回ゲストと面会・対談してもらってその内容をメールマガジンで配信する、ということも考えてます。

――メルマガをより充実させるんですね。逆に減るものはありますか?

時事問題へのレスポンスは若干遅くなるでしょうけど、拘置所から刑務所へ移送された後、手紙を通して本人と安定してコミュニケーションを取れるようになれば、更に面白い内容を提供できると思います。色々落ち着くのは7月上旬頃じゃないかな。あとやはりメルマガで一番重要なのは読者との対話、Q&A部分だと考えていますので、そのQ&A部分は今まで以上にしっかりやっていこうと考えています。

――確かにメルマガのQ&Aコーナーで堀江さんは様々な質問に返答されていますね。文字化けしている質問に「文字化けしていますよ」とまで返されているのにも驚きました。

紙媒体と違ってメルマガだと直接対話ができるし、読者もそのやりとりを見られる。これは堀江さんのメルマガだけに限らないのですが、弊社で運営している有料メルマガで人気のある方は、読者と丁寧に対話されている方が多いんですよ。

「テレビで有名な人」だけでは有料メルマガの登録は増えないんです。テレビだと一方的に自分の意見を述べるじゃないですか。そうじゃなくて、読者の質問に真摯に向き合って理路整然と的確にコメントできる方が人気ですね。質問に対する語り口も、その人に語りかけるような雰囲気が良いです。テレビ的に「みなさん!」と言い続ければ必ず読者は減っていきます。

その一方、Q&Aを街中の情景に置き換えると、街中で堀江さんの周囲に13,000人の集団がいて、その集団の中から1人が手を挙げて、全員に聞こえる大きな声で質問しているようなものです。そして堀江さんはその1人に対して答えているんだけど、その答えが12,999人にも聞こえている。 つまり質問の質量が13,000倍になって、答えの質量も13,000倍になり、非常に効率的なノウハウのコピーが行われているんです。これがメルマガの醍醐味なんですよ。

――メルマガの文字数の目安とかはありますか?

メールを開いて40〜50秒くらいで読めると、届くのが毎回楽しみになるとおもいます。

――雑誌のようにコンテンツが順番に並んでいる必要はない?

雑誌にようにパッケージにする意味がメルマガにはありません。コンテンツごとに分解して、選ぶのは読者、つまり読者自体が編集者のようなものですから、雑誌を再現することに意味は無いんです。

あとコンテンツを分解するもう一つのポイントは、分解すると友人に転送されやすくなるんです。もし一つのメルマガに4つも5つもコーナーがあると、まるごと転送しても何のコーナーを伝えたいのか分からなくなりますよね。そうすると転送する側も面白い箇所を抜粋しなくちゃいけなくなって手間になってしまいます。

本来有料なので転送は違法だという方もいますが、転送し続けることも、転送され続けることもリスクとリターンのバランスが合わないので、おもしろいものは転送された先の方からどんどん直接登録してもらっているように見受けられます。

――今後有料メルマガを発行してほしい方はいますか?

就職難で、採用面接で非常に苦労している人は良いと思いますね。 就活リークスみたいな感じで、酷い採用面接、試験をしている会社をバラしちゃうぞ、という内容だったらすぐ年収500万円は稼げるのではないでしょうか。

何百社も落ちたとしても、その落ちた様子を配信したら次に受ける学生が助かりますよね。でもまだそういう方は来ないですね。そういう方が来たら全力でサポートしますよ。

――匿名での配信も可能なのですか?

ありですね。 知名度は購読者数に比例しないので、フィクションでおもしろいキャラクターを創っていければそれもまた有意義な実験になるとおもいます。 ただ、無料媒体よりも誠実でしっかり読んでくれる読者さんが多い気もしますので、そのあたりの期待を受け止められるような準備も必要だと思います。


■関連リンク
 ・堀江貴文のブログでは言えない話(まぐまぐ!配信) http://www.mag2.com/m/0001092981.html
 ・大川弘一さんTwitter http://twitter.com/#!/daiokawa
 ・堀江貴文のブログでは言えない話(ライブドア配信) http://magazine.livedoor.com/magazine/6

■大川弘一さんプロフィール
慶應義塾大学商学部中退。1997年、ユナイテッドデジタルにおいて「まぐまぐ」を運営開始。1998年有限会社ユナイテッドデジタル(現株式会社ユナイテッドデジタル)を設立、代表取締役就任。1999年に株式会社まぐまぐ設立。代表取締役就任(現任)