5月27日、関東甲信地方の梅雨入りが気象庁から発表された。これは統計開始以来、二番目の早さ。今年の梅雨は、例年以上にジメジメとした日が続きそうだ。

 梅雨どきに気になるのが、ムッとした電車の中やオフィスで倍増しそうな「体臭」。エチケットとして知っておきたい基礎知識を、ワキガの治療法を確立した五味クリニック院長の五味常明先生の解説のもと、紹介しよう。

●体臭は遺伝する?
「遺伝するものとそうでないものがあります。まず、足のニオイや口臭などの遺伝というものは考えられません。ただし、ワキガは遺伝します。ワキガ以外の体臭というのは遺伝よりも年齢と密接な関係があります。年をとるにつれ、人間は多くのニオイを出すものです。つまり、若い人の体臭にはなんらかの原因があると考えられるのでそこをしっかりと見極めましょう」

●食生活改善はニオイ退治の近道?
「体臭予防は食生活改善にあると言っても過言ではありません。体から発するニオイ物質の原料は、食事としてとった食べ物なので、食事が体臭に影響するのは当然です。ニオイ物質との関係性が深いのが脂質です。では、脂質をとらなければいいかというとそうではありません。不快なニオイの発散を防ぐ皮脂膜の形成は脂質をとらなければできません。適度に脂質を摂取することが重要です。ただ、バターや肉の脂など動物性の脂肪酸は控えた方がいいでしょう。逆に、シソ油やゴマ油に多く含まれるα-リノレン酸は、ニオイ物質生成の原因となる体内での酸化がしにくいのでオススメです」

●ストレスが体臭をキツくする?
「ストレスこそ体臭を強くする大きな要因のひとつ。特に、皮脂腺からのニオイ物質の産出を増加させます。人間の体はストレスを受けると、副腎というところから副腎皮質ホルモンや男性ホルモン、アドレナリンといったホルモンを大量に放出します。これらのホルモンが皮脂の活動を活発にします。すると、大量に分泌された皮脂が皮脂腺の中でたまり、活性酸素が発生しやすくなります。その後、この活性酸素が皮脂を酸化させて過酸化皮脂をつくり、さらに脂質を酸化し……と悪循環に陥り、ニオイ物質である脂肪酸が増加してしまうのです」

 五味先生によれば、「ストレス発散は食生活改善と並び、体臭予防にはとても大切」とのこと。特に「自分は臭いかも」と悩むことは問題を深刻にするばかり。朝シャワーとデオドラントスプレーで、自信を持って満員電車に乗り込もう。

(取材/頓所直人)