6月1日、電力供給への不安を抱えた夏を乗り切るため、ポロシャツ、半ズボンなどの軽装で勤務できる「スーパークールビズ」がスタートした。

 環境省が推進するこの「スーパークールビズ」。各省庁、全国の地方自治体の一部で実施されているが、さすがに民間企業ではこうしたラフな格好で通勤できる人は少ない。だが、オフィスのクーラーも節電で例年より高めの温度設定が予想されるだけに、暑さ対策はすべてのサラリーマンの悩みの種となっているようだ。

 オフィスにおける代表的な対策法として考えられるのが扇風機だ。節約アドバイザーの丸山晴美さんは、「エアコンに比べれば、扇風機の消費電力はわずかですし、エアコンの設定温度を28℃にして、扇風機を併用するというのは現実的な節電方法でしょう」と語る。具体的な数字で言うと、「業務用のエアコンは、スイッチを入れてからの10分間は1400Wを消費。室内の温度を下げる間は700W、下がった室温を保つ間は400W消費する。それに対し一般的な家庭用扇風機の電量消費量は約50W」(前出・丸山氏)とケタ違いだ。

 最近はパソコンに接続するUSBタイプの扇風機も発売されおり、より効率がいいようにも思えるが、実はこうした小型扇風機は、逆に非効率だという。

「導入するなら大型のものや室内の空気を攪拌(かくはん)するサーキュレーターなどちゃんとしたものにしてほしい。そうすれば、オフィス内でのトータルの使用台数も少なくて済みます」(前出・丸山氏)

 しかし、すでに家電量販店では扇風機の売り切れが続出。オフィスの温度が下がらないとなると、発想の転換で勤務体制を個人レベルで変えてしまった人も出てきた。

「涼しい午前中を有効活用するために、早朝出勤して勝手にフレックス勤務を導入しています」(大手人材派遣会社)
「ソニーが社員全員を休ませる夏休みを2週間にするらしいから、ウチの会社も、この機会に例年よりも長めの休暇を取得する社員が増える気配。個人的にも節電を口実に休んでやろうと思っている。会社も却下しづらいはず」(野村総研)

 夜に出勤して朝に帰る、「昼夜逆転」企業が出現するのも時間の問題か?

(取材/GON)