東京の旧町名にみるうつくしまふくしま

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今回は「あれ?この旧町名、東京なのに福島県っぽくないですか?」って思わず言ってし
まいそうな旧町名を紹介いたします。福島弁っぽくいうと「あれ?この旧町名、東京なん
だけんじょも福島県っぽぐねがい?ぽいべした。」です。(1)伊達
【東京】渋谷区伊達町
【福島】伊達郡伊達町

現在の渋谷区恵比寿のガーデンプレイス裏あたりに昭和41年まで存在していた旧町名です。なぜかこの辺りは未だに伊達町表記のままの御宅が多く存在しますし、この布団屋さんも健在です。この「伊達」とは、伊予宇和島藩伊達家の「伊達」です。
一方、福島県の伊達町も実は旧町名なのです。ただしここでの「町」は市町村・自治体としての「町」です。同じ伊達郡の梁川町、保原町、月舘町、霊山町とともに合併して現在は「伊達市」となっています。福島県の「伊達」とはあの伊達政宗でお馴染みの伊達氏の「伊達」でして、鎌倉〜室町時代にこの地を拠点としていたといいます。

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(2)中通り
【東京】杉並区中通町
【福島】中通り地方

現在の杉並区桃井などに昭和39年まで存在していた旧町名です。 一方、福島の「中通り」は旧町名どころか町名ですらないです。
福島県は会津、浜通り、そしてこの中通りの3地方に別れます。これは、福島県は元々3つの藩が合わさって成立した県であるためで、その為か正直3地方の協調性は乏しいばかりか、同じ中通りの福島市と郡山市で覇権争いを繰り広げていたりする始末。例えば、東北各県が県下統一的にひとつの祭りを盛り上げている中で、福島市と郡山市はそれぞれ「わらじ祭り」と「うねめ祭り」を競うように開催したり、テレビ局が福島派と郡山派に分かれていてそれぞれの市を贔屓する偏向的報道をしたりなどなど枚挙にいとまがないです。
そんな福島県も年に一度のイベントでは驚くほどの団結力を発揮します。11月に開催される「ふくしま駅伝」という県内全市町村対抗の駅伝大会です。マラソン王国を自負する福島県ならではのイベントで、北京オリンピックマラソン代表の佐藤敦之選手や箱根駅伝で山の神と恐れられた今井正人選手も過去に激走しております。

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(3)原町
【東京】文京区原町
【福島】原町市

現在の文京区千石に昭和42年まで存在した旧町名です。辺りが原野だったため原町となったそうです。

一方、福島県の原町は旧「原町市」を指します。旧市名とでもいいましょうか。周辺の小高町、鹿島町とともに現在は南相馬市ですが、原町は「原町区」として引き続き存続していたりします。ちなみに先程の今井正人選手の出身高校はそれこそ原町高校です。また、原町にはJR常磐線が通っておりますが、駅名は「原ノ町」。微妙に違います。そうこんな感じ。
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これは3年前の帰省の際になぜか撮影していた写真です。

東日本大震災から3ヶ月が経ちました。私のふるさと福島県は、原発事故によって依然として予断の許さない状況が続いております。避難区域にいる私の親族も現在関東へ避難しています。先日その避難の手伝いで避難区域に行ってきましたが、あの目の前に広がるいつも通りの景色とものものしい雰囲気との違和感は忘れることはないでしょう。また、連日福島県について様々な報道がされ、様々な情報が流れています。そのような状況で、私の中でふるさとを思う気持ちが日に日に増しており、今回はこの様な内容とさせていただきました。

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いつかまたこの場所でこの夕日を見れる日が来ますように。

被災された皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復興と安全をお祈り申し上げます。



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