ヴィクトール・フランクルが著した『夜と霧』(みすず書房/刊)は、「言語を絶する感動」と評され、20世紀を代表する作品となっています。

 この『夜と霧』は、フランクルが第二次世界大戦中に、ナチスによって強制収容所に送られたときの体験を基に書かれたもので、生きる希望と人間の強さを描いています。
 米国の哲学者であり、モチベーション向上の方法論を専門とするアレックス・パタコス氏は、“Prisoners of Our Thoughts : Viktor Frankl’s Principles at Work(最悪の事態から脱する方法〜ヴィクトール・フランクルが唱えた仕事に対する信条〜)”有料Podcast番組「エグゼクティブ・ブックサマリー」にて邦訳要約版を配信中)において、『夜と霧』から学んだことを生かし、自分次第で、人生や仕事に対し意味を見出すことが出来るといいます。

 『夜と霧』には強制収容所での生活の恐ろしさと同時に、人間の魂は悲惨な状況にあっても、生きる意味を見出す強さを持っている様子が描かれています。そして、フランクルは第二次大戦後、「ロゴセラピー」という人道的な性質を持つ心理療法を創始し、仕事に意味を見出す手助けをしているのです。
 毎日の同じような仕事の連続に、時には意味を見出せなくなるときもあるでしょう。しかし、そんなときでも自分の考えをコントロールすることはできるはずです。パタコス氏は、フランクルは全ての人間には価値があり、どんなにみじめに思えても、人生は意義深いものにすることができると教えてくれると言います。
 また、フランクルは、強制収容所で餓死寸前にも関わらず他者たちを慰め、自分の最後のパンの耳すら与える囚人の姿を見ました。このエピソードは、もし窮地におかれ、希望の光すら見えなくなってしまっても、自分自身の気持ちの切り替えによって、生きることの価値はいかようにも変えることができるということを教えてくれるのではないでしょうか。

 パタコス氏はこのフランクルの教えを、ビジネスパーソンたちの状況に当てはめ、仕事に意味を与え、自分で自分の姿勢を選び、乗り越えていくためのヒントを提示します。
 仕事の中で自分の価値を見出せないという人は、フランクル、そしてパタコス氏の言葉に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部/金井元貴)



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