都知事の参謀、“どん底”から抜け出す方法を語る

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 仕事がまったく上手くいかない。
 自分は本当に必要とされているのだろうか。
 将来の展望が全く見えてこない。

 時に人は、どん底に陥るときがあります。「明けない夜はない」という言葉があるとしても、いつまで闇が続くのか分からないと不安はどんどん増大していきます。
 石原都知事の参謀として東京都副知事を務める猪瀬直樹さんも、駆け出しのライターだった20代の頃は、将来の展望も見えず孤独感を抱えて仕事をしていたそうです。
 では、猪瀬さんはどのように“どん底”から抜け出したのでしょうか。
 そのエピソードが『突破する力』(青春出版社/刊)に書かれていました。

◆周囲の評価を気にしない
 「どうして評価されないのか」。そう悩むこともあるでしょう。猪瀬さん自身、黒星続きだったフリーライター時代、「どうして自分は評価されないのか」と悩んだそうです。しかし、猪瀬さんは「周囲の評価を気にしない」という結論に至ります。
 周囲の評価は風見鶏にように変わります。本人は同じことをしていても、時と状況次第では賞賛されるし、バッシングを受けることもあります。一番いけないのは、周囲の評価に振り回されすぎて自分を見失うことです。自分を支えるのは自分だけ。
 最後に笑うのは一敗をきっかけに途中退場する人ではなく、粘り強く試合に参加する人です。猪瀬さんはその粘り強さで、1987年、40歳にして『ミカドの肖像』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞しました。

◆不調を自分のせいにし過ぎるな!
 不調になる原因は、主に二種類あるといいます。
 一つは自分に原因がある不調です。この場合はとにかく試行錯誤するしかありません。もう一つは外部環境が原因となっている不調です。急激に環境が変化する、例えば営業マンであれば取り扱う商品やサービスが変わったり、取引先が変わったりすることで営業成績が伸びなくなってしまうケースがあります。
 特にビジネスは一人でできるものではないので、外部に要因がある場合がほとんどです。なのに、一方的に自分のせいにし、空回りしてしまっては余計に事態を悪化させるだけ。
 そんなとき、猪瀬さんは「ビバーク」してやりすごすといいます。「ビバーク」とは登山において、緊急に野営することを意味します。天候が急変したとき、ヘタに動き回るとかえって遭難してしまいますから、その場から動かずに吹雪をやり過ごすのです。
 粘り強く天候が変わるのを待つ。大切なのは「逆風がやんだときに、ふたたび前に向かって歩くための準備ができているかどうか」(p27)だといいます。

 誰しも、「どん底」に陥るときがあります。
 しかし、そこで絶望してはいけません。『突破する力』には、猪瀬さんの実体験に基づいた、この閉塞感漂う現代社会を突破し、自ら希望を作り出すための力を与えてくれる言葉がつづられています。
 その言葉たちからは、論客としての猪瀬さんではなく、私たちと同じように悩み、苦しみ、そして希望を見出してきた等身大の猪瀬さんの姿をうかがうことができます。
 その生き方や、仕事に対する考え方はビジネスパーソンたちにとって参考になるはず。
 自分の仕事を希望に溢れたものにするために、耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部/金井元貴)


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