見えない真実【テレンス・リーのニュースを斬る!】

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国民と国家が危機に直面したとき、誰が「嘘をついているのか?」「真実を語っているのか?」を見極めることはとても難しい。

現在、私たちはそうした状況下におかれている。原発事故にかかわる情報の真偽に疑心暗鬼となっているからだ。

だが、このようなことは古今東西に稀ではない。むしろ、国民が疑心暗鬼となる曖昧な情報しか政府は公開しないといってもいいだろう。故に陰謀論が産声をあげるわけだ。

すなわち陰謀論の種は既得権益者の保身にこそある。我が身を守るため事実を隠蔽しようと策を弄するから、当然のように不可解な説明をしなければならない。

ところが、既得権益者は各々の保身のみに奔ろうとするため、我々が考えているほどに一枚岩ではない。したがって、見かけ上の身内でも平気で裏切ってしまう。国民からすれば同じ穴のムジナでも、己だけ助かろうと限られた救命胴衣を奪い合うことになる。

これが厄介なのだ。仮に良心から真実を語るものがあっても、どのみち同じ穴のムジナだから国民は信用しない。連中には日頃から悪業が積み重なっているから、信じろというほうが無理な相談ともいえる。

ならば我々は何をよすがとすればいいのだろう?

些か無責任に聞こえるかもしれないが、結局のところそれは自分自身ということに帰着してしまう。

自分自身をよすがとするには情報の精査能力が要求されるが、考えてもみれば生き物はすべからく生存本能で危機を脱するものだ。本来、危機的状況下で情報を精査する能力はミジンコにだって備わっている。

要するに人間は、自ら真実を見えないようにしているのだ。文明の発達は人間に「情報は与えられるもの」という甘えを生んでしまった。しかも現代日本社会では「安全と情報はタダ」という、とんでもない非常識が常識として罷り通っている。

あらゆる社会不安や流言から身を守るには、この非常識をぶち壊さなければならない。自身と家族の安全を無料で賄えない時代は、とうの昔にやってきているのだから。

(テレンス・リー)


 

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