最近、「リア充」という言葉をよく耳にするようになりました。これは「リアルが充実している人=友人や知り合いが多く、アクティブな人」を表すネット発の造語ですが、本来は「非リア充=友人が少なく、ひきこもりがちなネット住人」が使うある種の蔑称でした。

 つまり、自分の生活をつまらなく感じ、生活が充実している人を羨ましく思う心情から発せられたものだったのです。しかし、秋葉原にてライブ&バー「ディアステージ」やアニソンDJバー「MOGRA」を経営する"喪服ちゃん"こと株式会社モエ・ジャパン代表取締役の福嶋麻衣子さんは、こうしたイメージを否定します。

 「この言葉が生まれたころは、本気でリア充のことをうらやんでいる人もいたかもしれませんが、今は少数派になっているでしょう」と語る福嶋さん。今、リア充という言葉を使っている人々は、リア充を羨ましく思っているどころか、かえって内心バカにしているくらいではないかと推測します。

 実は非リア充な人たちは、この「リア充が嫌い」という点でかえって団結し、リア充よりもリア充らしい生活を送っている人が少なくないのだとか。

 「そこに集まっている人たちは、とても楽しそうに見えました。彼らのほうこそ本当にリア充じゃん、と思うのです。実際、仲間同士が集まってバーベキューなんかもするようです。恋人はいないかもしれないし、生活も派手ではないかもしれませんが、そこにいることが楽しいのなら、彼らは立派なリア充だと思います」(福嶋さん)

 そうした輪に入るために、なかにはあえて「恋人の存在を隠している人までいる」(福嶋さん)そうで、見た目や性格だけではその人が「リア充かどうか」は判断できないことがわかります。

 確かに、本当に友だちが少なく、ステレオタイプな非リア充な方も世の中にはいるでしょう。しかし、人をリア充か非リア充かで分けて、どちらか片方が優れていると判断する風潮はくだらないのではないかと、福嶋さんは言っているのです。



『日本の若者は不幸じゃない 』
 著者:福嶋 麻衣子,いしたに まさき
 出版社:ソフトバンククリエイティブ
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