女性に興味が薄い若い男性を指す言葉「草食系男子」が流行語となっている現代ですが、書籍『こんなに違う!世界の性教育』(メディアファクトリー)によると、日本では、10代青少年の性交経験者は増加傾向にあるそうです。

 事実、2008年の「東京都の児童・生徒の性意識・性行動に関する実態調査」(都性研)によれば、都内の高校3年生男子の性交経験率は47.3%で、女子の46.5%を少し上回っていました。2005年の時点では、女子が男子を10%近く上回っていた(男子35.7%、女子44.3%)ことを考えると、10代青少年の性行動は明らかに変化していることがうかがえます。
 
 しかし、そのような現実があるにも関わらず、同書によれば、「性教育」について日本は世界からはるかに遅れているそうです。

 2002年に学校の性教育に対する「性教育バッシング」が発生して以来、性教育の内容には厳しい規制が課せられるになりました。現状の基準でいうと、性器の名称を小学校低学年で教えることや、避妊法を小・中学校で教えることなども「過剰性教育」となり罰則の対象となります。

 しかし、他国に目を向けてみると、性暴力被害にあったとき警察官に被害を正確に伝えられるよう、ごく幼い子供のうちから性器の正式名称を教えられるケースが少なくありません。また、ある国では小学校の頃から当たり前のようにコンドームの使い方を教わったり、多様な性のあり方を許容する観点から同性愛の存在も知らされます。

 こうした性教育の背景にはエイズ予防という目的があることも見逃せません。日本では近年、若年層のエイズ感染が急増していると言います。性交経験の低年齢化と反比例するような性教育の欠如が、こうした現状に拍車をかけているとも言えるでしょう。



『こんなに違う!世界の性教育』
 著者:
 出版社:メディアファクトリー
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