いつまでも若々しいケン・フロだが、実は35歳を超えたベテランファイター。14勝5敗と負け星は決して少なくないが、それがUFC在籍6年の証ともいえる

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11日(土・現地時間)カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバーのロジャース・アリーナで行われるUFC131「Dos Santos vs Carwin」。UFC世界ウェルター級王者GSPの活躍に後押しされるようにMMA人気が高まっているカナダでは、モントリオールに次ぎ昨年6月12日(土・同)にバンクーバーでUFCが開催され、NHLバンクーバー・カナックスの本拠地=ロジャース・アリーナには1万7千人以上の観客が集まっている。

それだけに今回も力の入ったカードが出揃っており、2週間前に本拠地ベガスで開かれたUFC130よりも、グレード(注目度)の高い対戦が多いといってもよい。そんななか、日本のファンにもライト級やバンタム級に並ぶ、関心の高いフェザー級戦がPPVマッチを含め、3試合組まれている。

WEC併合により、フェザー級&バンタム級が増設された2011年のUFCにあって、併合を発端にした二つの事例が起きている。一つはWEC勢の合流と予想以上の活躍で、ライト級戦線の生き残りが厳しくなり、リリースが増えている。二つ目は、その一つ目の事情に関係しており、そんなライト級からフェザー級に転向を果たすファイター、それもビッグネームの転向が多々見られるということだ。

その一番手は、何といっても今大会でフェザー級デビューを果たすケニー・フロリアンだろう。元はウェルター級、TUFシーズン1ではミドル級にエントリーしていたケン・フロ、誰もが『体重は落ちるの?』という疑問を抱いている転向劇だ。

178センチの長身、リーチは188センチ、これは王者ジョゼ・アルドの公式記録上の身長170センチとリーチ178センチを大いに上回る。サイズだけでなく、ライト級王座に2度挑戦経験のある実力が、フェザー級で発揮されるなら、今すぐにでも打倒・王者ジョゼ・アルドの一番手になりうる。問題はいかに減量を滞りなく終わらせることができるか。ケン・フロ、フェザー級へのチャンレジはまずそこから始まる。

そんな大物転向組のフェザー級初戦の相手は、ディエゴ・ヌネス。ブラジルの名門ノヴァウニオンの所属でアルド、マルロン・サンドロに並びノヴァ・フェザー級三強といえる存在だ。WEC転向後、UFCも含め一本勝ちはないが、ブラジル時代にはスタンドでのパンチ、ハイキックなどによるKO勝ちや腕十字、ギロチンチョークでタップを数多く奪ってきた。

両ワキを差してから、小外掛けでテイクダウンを奪うことが常套手段だったため、レスリングの強いファイターが多いWEC登場以来、なかなか得意のパターンにもっていけないが、それでもWEC&UFC通算5勝1敗の戦績を残しているのは、堅いディフェンスを誇るため。ケン・フロというビッグネームを喰えば、一躍タイトル戦線のトップに躍り出ることもできるが、打ち終わりと共に立ち位置を移動するケン・フロ独特の動きを捉えるのは簡単ではない。

待ち受けて、組みのカウンターを狙いたいところだが、そのためにもケン・フロのサークリングの先回りをする、斜め前への踏み込みを正確に行うことが重要になってくる。いずれにせよ、ケン・フロが万全の体調で臨めるなら、ヌネス不利は否めない。