世界を変える“数学の教訓”

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 数字が苦手で…と、敬遠してしまっている人も多いのではないか。でも、公式を覚えて問題を解くような受験勉強のための「数学」を考えるのではなく、もっと広い意味で「数学」を捉えてみると、見え方が全く違ってくるだろう。

 『数学は世界を変える あなたにとっての現代数学』(リリアン・R・リーバー/著、ヒュー・グレイ・リーバー/イラスト、水谷淳/翻訳、ソフトバンククリエイティブ/刊)は1942年、アメリカで刊行され、2007年にペーパーバック版として復刊された。「数学」をやさしく説く本書は、アメリカで多くの人に読まれ、数学入門書の古典として今も高い評価を受けている。第二次世界大戦中には、戦地の従軍兵士に読んでもらうために、野戦糧食キットにも同梱されたという逸話もある。

 リリアン・R・リーバーの詩のような文章と、ヒュー・グレイ・リーバーの独特な絵で構成されており、小難しそうな数学を題材にしているにもかかわらず、読みやすく、そして、数学から得られる普遍的な教訓を書き記している。

「進歩は、伝統を尊重しながらそれに100%奴隷のようには従わないことでなされる!」(p75)
「表面的な見た目に気をつけよ!さえた頭でその奥をのぞき、古き良き宣伝文句の裏に隠されたものを探せ。そうすることで、「ばらばら」になった奇妙で現代的なものにたどり着くかも知れない。でもその奇妙さに怖じ気づくな。根深い先入観は奇妙さよりもっと悪いのだ!」(p145)


 こうした数々の教訓が本書には記されているが、これらはリーバーが数学の概念や考え方を用いて導き出したものだ。
 数学は、人々がよりよい生活を送るために、そして社会がよりよくなるために大きな示唆を与えてくれる。つまり、数学が世界を変えるための教訓を与えてくれるのだという。

 アインシュタインは本書を「リーバーの新著を楽しく読んだ。美しい例と啓発的な内容。彼女の試みは、必ずや大きな賞賛を得るだろう」と賞賛したという。本書を読めば、学校では習うことのない数学の“本当の姿”を見ることができるはずだ。
(新刊JP編集部/田中規裕)


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