恋愛をシャットアウト!? 絶食系男子・絶食系女子の実態

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 "○○系男子・○○系女子"など、恋愛傾向をタイプ分けする言葉が市民権を得て久しい。これらの言葉が登場した当初は、「イイ年して、何が男子・女子だ!」という否定的な声も少なくなかった。しかし、"男子・女子"という言葉は意外と使い勝手の良いもので、さすがに"男の子・女の子"という歳ではないが、"オトコ・オンナ"という言い方よりも生々しさや嫌みがないなどの理由から、現代社会に定着しつつあるのではないかと考えられる。

 しかし、いくらなんでも"○○系男子・○○系女子"という言葉が増え過ぎではないだろうか。肉食系・草食系あたりまでは良しとしても、ロールキャベツ男子や森ガール、肉巻きアスパラガス男子に光合成女子など、あまりの多さに混乱してしまっているのは私だけではないはずだ。そこで、まずは既存のタイプ分けについておさらいから始めよう。

肉食系:異性交遊に積極的なタイプ。
草食系:恋愛に対して受け身なタイプ。
雑食系:肉食・草食どちらにも属さず、両方を兼ね備えた中間的なタイプ。
暴食系:好き嫌いが全く無く、目の前に出されたものは、よほどのことがない限り完食するタイプ。
ロールキャベツ男子:雰囲気は草食系だが、中身は肉食系の男性。
森ガール:草食系男子に食べてもらえるように、草に擬態化した女性。
肉巻きアスパラガス男子:パッと見は肉食系だが、実は頼りない男性。
光合成女子:自慰をすることを公言する女性(光合成植物は、他の生物を食べることなく自給自足することから、性の自給自足という意味)。
つながり男子:人間関係構築のベースが、mixiやアメーバピグやtwitterなど、ネット中心の男性。
クーガー女:年下男性を食い荒らす、性欲が異常に強いアラフォー女性(クーガー=ピューマのこと)。
しらふ男子:居酒屋より、ファミレスのドリンクバーやカフェ派の男性。
猛禽類:聞き上手で天然ボケでかわいいことを武器に、コンパで一番イイ男性をゲットする女性(猛禽類のように、狙った獲物は逃がさないという意味)。

 上に挙げたのは、ほんの一例であるが、最近になって、さらなる新人類が登場した。それこそが"絶食系"と呼ばれる人々である。絶食とは、言うまでもなく"食を断つ"行為のこと。ここでは、食事を取らないダイエット中の人のことではなく、恋愛をシャットアウトした人のことを指す。

 私が初めて"絶食系"の存在を知ったのは、2011年2月末のことだった。渋谷区道玄坂かいわいのファストフード店にて、見るからに平成生まれと思われる若い男女5〜6人のグループの会話から、「オレって絶食系だからさ......」という発言が聞こえてきたのだ。彼らによると、「1人でいる方がラク」「恋愛が面倒くさい」とのことだった。これは平成生まれのゆとり世代特有の傾向なのだろうか? 

 そこで、昭和生まれのアラサー世代に聞いたところ、「(絶食系という言葉は知らなかったが)自分も絶食系かもしれない」という人が意外に多かった。「フラれるのが恥ずかしいので、1人の相手に対して夢中になりすぎないようにしているうち、恋愛意欲が消滅してしまった」「恋愛に期待しない方が痛手を負わなくて済む」「(恋愛に対して)ガツガツするのはみっともない」などの理由から、恋愛を断っているとのこと。「もし、たまたまイイ人が現れたら......」などと、淡い期待を抱くこともないらしい。ちなみに、自らを絶食系女子だと公言する33歳バツイチ女性によると、「急なお泊まりの可能性などを考えなくなったため、ワキも脚もムダ毛が伸び放題」とのことだった。

 こういった"絶食系"の増殖に対して、「日本の将来は大丈夫なのだろうか?」と不安を抱く人もいるだろう。しかし、考えてもみたら"絶食"とは、そもそも健康法のひとつである。体内にたまった毒素を排出し、健康になるというのが本来の趣旨なのだ。恋愛における"絶食系"も、同じように解釈してみてはどうだろうか。絶食系であるということは、平成生まれにとっては、例えばネット上の疑似恋愛に疲れた脳を一時的に休ませるというメリットがあるかもしれないし、アラサー・アラフォー世代にとっては、若かりしころのヤリチン・ヤリマン生活に疲れた体を骨休めさせるという効果が期待できる。十分な休息をとった後、心身共にリセットされた状態で、新たな恋愛に臨むというのも悪くないのかもしれない。
(文=菊池 美佳子/ブログ「マンゴージュースと黒あわび」

菊池美佳子(きくち・みかこ)
1977年3月17日生まれ。岩手県盛岡市出身。21歳〜29歳まで、舞台女優の傍ら、キャバクラ嬢・テレフォンセックス嬢・企画物AV嬢としても活動。引退後、ライターに転身。
2011年5月24日、著書『凄まじき性癖を持つ漢たち』発売。

(*イメージ画像:『草食系男子&肉食系女子 オリジナルサウンドトラック』より)

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